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シマンテックのクラウドセキュリティ製品「Symantec O3」がサイボウズと連携

 株式会社シマンテックは4日、サイボウズ株式会社との協業を発表した。サイボウズ株式会社のグループウェア製品がシマンテックのセキュリティ基盤「Symantec O3」上で提供できるようになる。また、5月29日に発表したモバイルアプリケーション開発企業向けプログラム「Symantec Sealed Program」にサイボウズが日本企業として初めて参加。スマートフォンアプリ「サイボウズKUNAI」にシマンテックのセキュリティラッピング技術を施し、よりセキュアな利用が可能となる。

 昨今、「リモートオフィス」「在宅勤務」「BYOD」といった新しいワークスタイルに注目が圧待て散る。しかし、そこには情報漏えいなどセキュリティ上の懸念、業務管理や社内コミュニケーションの難しさといった課題があり、日本企業においてはこうした働き方が本格的に進まない現状がある。両社は今回の連携ソリューションを提供することで、こうした懸念を解消し、日本企業のワークスタイル変革を支援したい考え。

 具体的には、2つの連携を行う。

 1つは、クラウド/モバイル環境における、シマンテックのクラウド向けセキュリティゲートウェイサービス「Symantec O3」とサイボウズのクラウド基盤「cybozu.com」の連携。両者を接続するコネクタを開発したことで、cybozu.comがSymantec O3を利用できるクラウドサービスの1つとなった。Symantec O3を利用することで、エンドユーザーがグループウェア上の各種アプリケーションに対して安全にシングルサインオンできるだけでなく、IT管理者が利用者のアクセスを制御したり、コンプライアンスを一元管理したりすることが可能になる。

 cybozu.comのようなクラウド基盤と社内環境を組み合わせて安全に利用するには、これまで各企業においてSAML認証を利用するためのサーバーの設置など、インフラ環境を整備する必要があったが、cybozu.comをSymantec O3を経由したクラウドサービスとして利用することで、こうしたインフラ投資を削減できるのもメリット。

クラウドでの連携 ~「Symantec O3」と「cybozu.com」~

 もう1つは、モバイルアプリケーション管理ツール「Symantec App Center」と、「cybozu.com」上で提供するクラウド型グループウェア「Office/Garoon on cybozu.com」の情報を管理するスマートフォンアプリ「サイボウズKUNAI」との連携。セキュリティポリシーでアプリケーションを包み込む「Symantec App Center」のラッピング技術により、アプリケーションのソースコードを変更することなく、暗号化、認証、情報漏えい防止ポリシー、アプリケーション配布の無効化といったセキュリティおよび管理機能を組み込むことができる。

 また、サイボウズはシマンテックのSealed Programカタログを通じて、世界に向けて「サイボウズKUNAI」を訴求することが可能になる。

(川島 弘之)