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2012年に仮想マシンと物理サーバーの出荷台数が逆転~IDC予測

仮想マシンが普及するも運用管理はおざなりに

国内サーバー市場の動向:物理サーバーと仮想サーバーの比較、2007年~2016年(出典:IDC Japan)

 IDC Japan株式会社は11日、国内サーバー市場における仮想マシンの出荷予測を発表した。これによると、2012年に仮想マシンの出荷台数が物理サーバーベースの出荷台数を初めて上回り、2016年には仮想マシンが、2012年の69万2500台の約2.5倍にあたる174万9500台に増加するという。

 ユーザー調査(2013年2月実施、有効回答数434)の結果では、x86仮想化サーバーを本番環境で導入している企業が8割を超えた。また、本番環境で運用しているワークロードにはミッションクリティカル度の高いものが多く含まれていた。具体的には、上位3つのワークロードが「販売/顧客/契約管理システム」「会計システム」「データベース(基幹系)」で、それぞれのワークロードの仮想化率(回答企業数ベース)は60%前後だった。

 その一方で、仮想化サーバー導入のデメリットとして「サーバー運用管理の煩雑化」「物理サーバー障害の影響拡大」「スケジュール調整の煩雑化」が多く指摘された。それにもかかわらず、ITスタッフのスキルアップやITプロセス/ポリシーの統合・標準化といった対策がおざなりになっているケースが多く、本番環境でx86仮想化サーバーを導入している企業の半数以上において、仮想化の活用レベルは高いが、その運用管理レベルは低いことが示唆された。

(川島 弘之)