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米Brocade、次世代管理機能「Fabric Vision」を発表

Brocade Fabric Visionのダッシュボード(イメージ)

 米Brocadeは25日(米国時間)、SANソリューション向けの新技術「Brocade Fabric Vision」を発表した。同社のハードウェア、SANスイッチ向けOS「Fabric OS」、管理ソフト「Brocade Network Advisor」を組み合わせて提供されるもので、SAN環境の管理者がこれを利用すると、運用に影響をおよぼすような問題を予測し、事前措置を施せるという。

 「Brocade Fabric Vision」では、SAN環境の監視ツール「Brocade Fabric Watch」や、ファブリックサービスをサーバーまで拡張する「Server Application Optimization」を統合。ファブリック全体のしきい値構成、および監視を簡素化するポリシーベースのツールや、ファブリック全体を監視し、個別のアプリケーションデータのフローを特定・監視・分析できる機能が提供されるほか、ファブリックにおけるネットワークの輻輳および遅延を検知し、ボトルネックの可視化や、影響を受けるデバイスとホストの正確な特定を可能にするという。

 また、すべての重要な情報を1つに集約する、カスタマイズ可能なネットワークステータス/パフォーマンスのダッシュボードを提供。大規模なファブリックの導入とサポートを簡素化する、ケーブルおよびオプティックの診断機能も搭載される。

 これらの機能は、2013年より順次提供される予定だ。

 なおBrocadeでは、OpenStack Foundationと協力し、OpenStack Block Storage(開発コード名:Cinder)とのFC(ファイバチャネル)連携により、クラウドアーキテクチャ向けのFCファブリックをシンプルに管理可能なオープンソースソフト「FC SAN Zone Manager」を開発していることも明らかにした。4月のリリースが予定されている次期OpenStack(開発コード名:Grizzly)への反映を目指すという。

 このほか、2Uサイズに96ポートのFCインターフェイスを備える16Gbps FC対応スイッチ「Brocade 6520」も発表された。すでに富士通、HP、NetAppからOEM販売されているほか、Dell、EMC、HDSなどのOEMパートナーからも、2013年中に販売開始される予定としている。

(石井 一志)