NTTデータ、米Twitterと提携~高精度なソーシャルメディア活用に向けて


 株式会社NTTデータは27日、精度の高いソーシャルメディア活用サービスの提供に向けて、米Twitterとツイートデータ提供に関するFirehose契約を締結することで合意したと発表した。これにより、NTTデータはTwitterが提供するAPI「Firehose」を通じて、日本語のツイートデータ、および国内で書き込まれたすべてのツイートデータを取得し提供できるようになる。


Twitterと「データ再販」に関する契約を締結

 NTTデータは、自然言語処理エンジン「なずき」を用いて、Twitterやブログなどのソーシャルメディアを活用するためのサービスやコンサルティング、テキストデータと数値データの双方を含むビッグデータの活用について、積極的に取り組んできた。これらの活動を通して、国内のユーザー企業では、これまでの公開APIでは得ることが難しかった広範囲・高精度なツイートデータの分析を求めるニーズが高まっていると判断。

 このようなニーズに応えるべく、Twitterと「データ再販」に関する契約を締結し、同社が提供するAPI「Firehose」を通じて、日本語のツイートデータおよび日本国内で書き込まれたすべてのツイートデータを提供する権利を取得した。

 Twitter Japanによれば、国内ではNTTデータが初めての同契約パートナーになるという。


公開APIより高精度なプラットフォームを開発

 今後は公開APIよりも大量・高精度・高付加価値なツイートデータを提供できるサービスプラットフォームを開発。ソーシャルメディア関連のツールやサービスを提供している企業へ、同プラットフォームからツイートデータを提供するとともに、ユーザー企業のソーシャルメディアやビッグデータの活用を積極的に支援する。

 同プラットフォームでは、ツイートデータの全量、サンプル、任意のキーワードなどで抽出されたツイートデータを、API経由またはGUIでリアルタイムに提供。過去データについても提供する。


サービスには「Jubatus」や「なずきのおと」を活用

 同サービスには、NTTの研究所であるソフトウェアイノベーションセンタと株式会社プリファードインフラストラクチャーが共同開発した大量データのリアルタイム分析を可能とする「Jubatus」を採用し、各ツイートデータに独自の情報種別タグを付ける。これにより、特定のブランド/商品/出来事などに関連するツイートデータをより広範囲・高精度に抽出・分析することが可能となり、ユーザー企業が期待するさまざまな分析ニーズに的確に応えられるようになるという。

 また、これまで「なずきのおと」を通じて提供しているツイートデータの定量/定性の分析データ(好評/不評、感性などに関する統計情報)も、より充実したサービスメニューの基で提供することが可能になるという。

 活用シーンとしては「マーケティング・プロモーションの高度化」「製品評価・故障監視」「風評監視」「顧客対応力の強化」などの幅広い分野を想定し、製造業・小売業・通信・放送・金融・官公庁などのさまざまな業種・業界のユーザーに提案する。


サービス開始は12月を予定、M2Mの付加価値も創出へ

 今後の展開としては、2012年12月にサービス提供を開始する予定。11月初旬にサービス詳細について発表を行う。

 また、同サービスの開始を契機にソーシャルメディア関連のサービスを拡充するとともに、ソーシャルメディアを含めたユーザー企業と顧客接点の最適化を実現する統合的なCRM戦略の実現を支援していく。そのために、CRM関連のコンサルティング、システム開発・提供についても、より注力していく方針。

 さらにソーシャルメディアのテキストデータをはじめとする非構造化データが蓄積され、そこにM2M(Machine to Machine)によるセンシングデータなどの構造化データをかけあわせることでビッグデータを活用した付加価値を創出したい考え。

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