コンピュウェア、アプリパフォーマンス管理製品「dynaTrace」を日本語化


dynaTrace日本での実績

 日本コンピュウェア株式会社は26日、新世代APM(アプリケーションパフォーマンス管理)ソリューション「Compuware APM」の日本語版を発表した。10月1日より提供する。

 すでに日本語化されている「Compuware Data Center Real User Monitoring Solution」(旧Vantage製品)に加え、新たに「Compuware dynaTrace 4.2」「Compuware Gomez APM Portal 1.6」の完全日本語化(UI、マニュアル)を行う。同時に国産アプリケーションサーバーとして日立製「Cosminexus」と富士通製「Interstage」に対応。Hadoop、Cassandra、Hbaseなどの可視化をサポートし、ビッグデータにも対応した。

 dynaTraceは、オンプレミス型のAPM製品。中核となる「PurePath Technology」によりトランザクショントレースを実現するのが特長。エンドユーザーからのリクエストがどのサーバーを経由したかを一連のトランザクションとして追跡し、それぞれのサーバーやデータベースで処理時間がどれくらいだったかを計測する。ユーザーを認識することができるため、クレームがきたユーザーごとに実際にボトルネックがどこで生じているかを検証できる。

トランザクショントレース機能。画面が日本語化されているのも分かるCassandraのパフォーマンスを分析
Compuware Gomez APM Portalも日本語化された

 一方のCompuware GomezはSaaS型のAPMサービス。Compuwareが世界中に設置したサーバーから特定のURLに対するパフォーマンスを計測できる。セルフサービス型なのが特長で、ユーザーは自社内に何ら設備を用意することなく、Compuware Gomez APM Portal上からいつでも任意に設定したパフォーマンステストが行える。Compuware Gomez APM Portalが完全日本語化されたことで、より簡単に利用が可能となった。

 従来、こうしたテストは社内のサーバーの死活監視や、社内からのパフォーマンスチェックが主流だった。ところが昨今では、仮想化やクラウドの普及により、また外部サービスと連携するシステムも増えたことで、社内のサーバーを単にテストするだけでは正確なアプリケーションパフォーマンスをチェックすることが困難となっている。

 そこで重要となるのが、dynaTraceに搭載されたトランザクショントレースのような技術になるという。ガートナーも最近になってAPMに必要な要件として、「リアルタイムでアプリケーションを構成するソフトウェアアルゴリズムの実行を追跡する」ことを挙げており、いち早く対応していたCompuwareはAPM分野のマジック・クアドラントでも「リーダー」の位置で、その存在感を強めている。

 日本ではまだまだ成熟しきっていないAPM市場だが、日本コンピュウェアでは今回の日本語化も含め、より積極的に事業を展開していく構え。その一環として、現在5社のビジネスパートナーを2013年3月末までに10社に拡充。今後3年間に250社の顧客を獲得する意向だ。

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