シトリックス、デスクトップ環境の移行を支援する「AppDNA」
~Windows 8やP2Vにも対応


 シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社(シトリックス)は25日、デスクトップ環境の移行を支援するソフト「Citrix AppDNA 6.1」を提供開始したと発表した。現行の最新OSであるWindows 7への移行だけでなく、物理環境から仮想環境への移行(P2V)についても対応しており、仮想デスクトップ環境の導入に伴うリソースや時間、リスク、コストを大幅に削減できるという。

 AppDNAは、デスクトップ環境の移行にあたって発生する、アプリケーションの互換性問題の解決を支援するソリューション。Windows上で稼働するパッケージアプリケーションやカスタムアプリケーション、Webアプリケーションの使用状況を独自のアルゴリズムによって分析し、移行時の事前確認が必要なアプリケーションの互換性や、アプリケーションの改修の必要性などを診断して、新環境に適応するためのパッケージ作成までを自動で行える。

 具体的には、分析対象のアプリケーションを新しいプラットフォーム上に移行した際に、どのような問題が発生するかを分析して、新しい基盤上でも問題なく稼働するものは緑、パッチ適用などの簡単な修正が必要なものは黄、より深い修正の必要性があるものを赤で表示する。

 また、修正が必要なものについてはその修正個所と修正内容が提供されるほか、既知の情報については修正が自動適用され、新しいプラットフォームで利用可能なMSIパッケージの作成までを自動で行ってくれるため、アプリケーション改修に必要な時間、コストと労力を大幅に削減できるとのこと。

 さらに、パッチおよびサービスパックの適用やアプリケーションの改修など、企業で使われるアプリケーションのポートフォリオマネジメントに求められる情報を提供するので、アプリケーションの運用管理が容易になるとしている。

 移行先の対応プラットフォームは、Windows 7、Windows Server 2008 R2、Citrix XenApp、Microsoft App-Vなど。またWindows 8についても、2012年第4四半期以降に対応する予定だ。

 ライセンス形態としてはアプリケーション単位になっており、価格はStandardの場合、ライセンス本体が3万1500円(税別)、Software Maintenance(保守契約)が7050円(税別)。また年間サブスクリプションのライセンスも用意され、同じくStandardの場合、ライセンス本体が1万4400円(税別)、Software Maintenanceが3300円(税別)。

 なおこの製品は、米Citrixが2011年に買収した米App-DNA社の技術をベースにした製品である。

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