ANAがパイロットにもiPad導入、客室乗務員合わせ約8500台


 全日本空輸株式会社(ANA)は、ANAグループの運航乗務員(パイロット)約2500人に対して、アップルのタブレット型端末「iPad」を導入することを決めた。9月より検証が始まり、2013年2月に本格的に導入される。

 これまでANAでは、同社グループの客室乗務員(フライトアテンダント)約6000名にiPadを導入し、業務の効率化を図ってきた。今回さらに、約2500人の運航乗務員にも導入を拡大することが決定された。提供される端末は3Gモデルとなる予定で、Wi-Fi接続が推奨され、Wi-Fi圏外のエリアでは3Gを活用する。

 運航マニュアルを電子化してiPadで持ち運ぶほか、天候情報なども入手しやすくなる。ANAではコックピットにおいて、iPadをエレクトロニック・フライト・バッグとして活用するという。9月より約300人の運航乗務員による3カ月の運用検証が実施され、その後、2013年2月より本格導入する計画だ。

 ANAでは、2012年~2013年度のグループ経営戦略として構造改革を掲げている。iPadはその具現化策の1つとなる。なお、関係法令が整備されるまでの間は、機内モードに設定している場合でも法に定められている運航に関するマニュアル類は閲覧しないという。

関連情報
(津田 啓夢)
2012/8/29 14:50