Red Hat Enterprise Linux 5/6のサポート期間が国内でも10年に延長
ミッションクリティカル向けサポートも拡充
左から、レッドハット株式会社 廣川裕司氏、株式会社日立製作所 熊崎裕之氏、米Red Hat ジム・トットン氏、富士通株式会社 堀洋一氏、日本電気株式会社 赤津素康氏 |
レッドハット株式会社は11日、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)5および6の国内でのサポート期間を、従来の7年から10年に延長することを発表した。1月に米国でサポート期間を10年に延長したのを受けてのもの。
サポート期間は、ハードウェアの変更などにも対応するフェーズ1(5年半)、大幅な変更を必要としない範囲で対応するフェーズ2(1年)、セキュリティ問題や重大影響度の問題に対応するフェーズ3(3年半)に分かれ、合計して10年となる。これにより、RHEL 5ではサポート期限が2017年3月31日となる。なお、RHEL 3と4では、通常のサポート期間のあと、追加サービスとして3年間の延長サポートも提供されている。
同時に、ミッションクリティカル分野向けの追加サポートであるRed Hat Advanced Mission-Critical Program(AMC)をRHEL 6にも適用することと、AMCでのRHEL 5のサポート期間を13年(2020年まで)に延長することも発表した。
AMCは、従来メインフレームを利用していたような分野に向けて、パートナーである富士通、日立、NECとの協業によって各社から提供している。AMCでは、応答時間や緊急問題対応のSLAや、特定のマイナーリリースのサポート期限を最大6年まで延長するAdvanced Mission Critical Update Suport(AUS)、個別のマイナーリリースのサポート期限を最大2年まで延長するExtended Update Support(EUS)などが提供される。RHEL 6についても各社とも従来からのサービス体系で対応する。
記者発表会には、AMCのパートナーでありメインフレームでも長い歴史を持つ富士通・日立・NECと、ミッションクリティカル分野のユーザーである三菱東京UFJ銀行およびNTTが出席した。その前でレッドハット株式会社 代表取締役社長の廣川裕司氏は、「50年以上続いた日本のメインフレーム市場が今日から変わる」と強気の見通しを語った。
【お詫びと訂正】
初出時、廣川裕司社長のお名前を誤って記載しておりました。お詫びして訂正いたします。
米Red Hat 副社長兼プラットフォーム事業部門長 ジム・トットン氏 | RHELのライフサイクル。 |
RHELサブスクリプションとAMCサブスクリプションの違い | レッドハット株式会社 代表取締役社長 廣川裕司氏 |
株式会社三菱東京UFJ銀行 常務執行役員 村林聡氏 | 日本電信電話株式会社 研究企画部門担当部長 木ノ原誠司氏 |