日立ソリューションズ、操作性に優れた次世代コラボシステムを販売開始


システムプラットフォーム事業部 プラットフォームプロダクト本部 本部長の臼杵誠剛氏

 株式会社日立ソリューションズは2月14日、離れた場所からも同じ場所にいる感覚で、音声・映像・資料などを共有可能な操作性に優れた次世代コラボレーションシステム「Hitachi Advanced Collaboration System」を5か国語(日、英、独、伊、仏)で開発し、3月1日より販売開始すると発表した。

 新製品のコンセプトについて、システムプラットフォーム事業部 プラットフォームプロダクト本部 本部長の臼杵誠剛氏は、「離れた拠点や場所にいても、同じ場所に集まっているような感覚で言葉を交わし、情報を共有し、書き込み、アイデアを出し合うなど、創造的な議論ができる空間を作り上げることを目指した。これによって、従来のコミュニケーションにはできなかった進化したコラボレーションを実現し、新しい気づきや発見によるアイデアの発掘や洗練を促進していく」と述べている。

 「Hitachi Advanced Collaboration System」は、書き込みや資料共有の操作性が優れた同社のホワイトボードソフトウェアに、ユニファイドコミュニケーション(UC)基盤「Microsoft Lync」のプレゼンス情報、音声通信、映像共有の機能などを統合し、効率的な協働作業を実現する次世代コラボレーションシステム。通常、別々のシステムで提供される協働作業に必要なすべての環境を、ユーザーエクスペリエンス設計されたわかりやすい一つのインターフェイスで利用することができるという。

システムプラットフォーム事業部 プラットフォームプロダクト本部 応用セキュリティビジネス部 部長の正木克典氏

 システムプラットフォーム事業部 プラットフォームプロダクト本部 応用セキュリティビジネス部 部長の正木克典氏は、「新製品では、効果的なコラボレーションに求められる要素として、『ホワイトボードを使って議論する』、『資料の共有と書き込みができる』、『音声・映像をつないで言葉を交わす』、『必要なメンバーを気軽に招集』、『簡単な操作ですぐに使える』、『利用シーンを選ばずどこからでも参加できる』という6つの機能をすべてカバーしている。従来のTV会議システムやWeb会議システム、インタラクティブホワイトボードでは、これらの一部の機能しか使うことができないため、本来やりたいコラボレーションを行うことは難しい」と、新製品のメリットを強調した。

 主な特徴としては、専用機器が不要のため、会議室同士をつないだ遠隔会議、PCを使い自席や外出先から会議へ参加、PC間の社員同士のコミュニケーションなど、シーンを選ばず利用が可能。コンタクトリスト(相手の検索や在籍状況の確認、招集を行う機能)から呼びたい相手を検索し、予約することなくすぐに利用することができる。また、スケジューラに予約してある会議を呼び出して利用することも可能となっている。

「Hitachi Advanced Collaboration System」の特徴「Hitachi Advanced Collaboration System」のコラボレーション画面

 音声・映像・資料・書き込みの共有、相手の招集、会議の開催、資料表示など、それぞれの機能をワンタッチ操作で利用することが可能。さらに、同社のインタラクティブホワイトボード「StarBoard」と組み合わせることで、直感的なタッチ操作を実現している。

 例えば、必要なメンバーにワンタッチで参加を呼びかけ、音声、映像をつないで会話をしながら、協働作業の場となるホワイトボードに図面や資料を読み込み、その上で書き込みデータを共有し、自分用のメモを取るなど、すべてを同システム上で行うことができる。これにより、離れた場所を意識せずに効率的な協働作業が可能となる。

 「Hitachi Advanced Collaboration System」の価格は、サーバー接続ユーザーライセンスで、1000ユーザーで利用の場合、1575万円となる。

 同社では、今後、新たなコラボレーションシステム市場の開拓を推進し、「Hitachi Advanced Collaboration System」を日本と米欧市場に向けて販売していく。臼杵氏は、「新製品の販売開始により、次世代コラボレーションという新たな市場をリードし、この市場でのNo.1企業を目指す。売上規模は2015年度で約20億円以上、2017年度には50億円以上を計画している」との事業方針を示した。


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(唐沢 正和)
2012/2/15 06:00