日立、薄型・軽量化されたモバイル向け指静脈認証装置

　株式会社日立製作所（以下、日立）と株式会社日立ソリューションズは30日、指静脈認証装置のラインアップに、薄型・軽量のモバイル向け指静脈認証装置を追加すると発表した。日立は「日立指静脈認証装置 S-1」、日立ソリューションズは「静紋 JS1」の製品名で、いずれも1月31日から販売を開始する。製品出荷の開始は3月1日の予定。

　今回開発されたのは、モバイルPCとともに持ち運びしやすい、薄型・軽量の指静脈認証認証装置。指静脈パターンの入手に必要な近赤外光の照射方式として、光源を指の側面に配置する側方入射型方式を採用したことで、装置の薄型化（厚さ 約17mm）、軽量化（約35g）を実現したという。

　一人1台の利用を想定しており、パスワードを入力する代わりに、指静脈認証によるWindowsログオンやスクリーンロックの解除が可能。利用者の生体情報を認証装置内に格納するため、PCがネットワークにつながっていないスタンドアロン環境でも、これらの認証を行える。

　また、シングルサインオン製品と連携すれば、1回の指静脈認証でさまざまな業務システムの利用が可能になるほか、「指静脈認証管理システム」「AUthentiGate」といったサーバー用認証管理ソフトとの併用により、卓上向け指静脈認証装置やICカードなど、ほかの認証情報との一元管理もできるとした。また万一の盗難・紛失時にも、これらのサーバー用認証管理ソフトを利用していれば、サーバー上で対象となる装置の失効処理を行えるため、なりすましを防止できるとのこと。

　なお、日立と日立ソリューションズでは、Citrix XenDesktopなどのシンクライアント環境や、Androidタブレットなどへの適用拡大も予定している。