テラス、リモートアクセスの監査証跡をクラウドに記録するサービス「トラックガーディアン」


 株式会社テラスは25日、監査証跡クラウドサービス「トラックガーディアン」を提供開始したと発表した。フィンランドTECTIAの監査証跡取得ソフト「Tectia Guardian」を、マルチテナントのSaaS化して提供する。

 Tectia Guardianは、特権IDによって利用される暗号化されたチャネルをモニターし、監査や調査に利用するツール。暗号化されたプロトコルを使っているユーザーの活動を調査できるため、システム監査で指摘される「正しく運用されていることの証明責任」を簡単に実現できるという。

 システム構成としては、トンネル化された通信を中継サーバーで一度復号し、記録した上で、もう一度暗号化して転送する形となり、従来は、物理/仮想の両アプライアンス形態で提供されていたが、「トラックガーディアン」は、この中継サーバーの部分をクラウドサービスで提供する。

 また、取得したログは暗号化されており、変更・改ざんが不可能な監査証跡データとして利用可能。Webベースの管理画面から、アクセス履歴や操作履歴の解析レポートを閲覧できる。また専用アプリケーションを利用すると、動画によって操作履歴を再現することも可能だ。

 利用にあたっては、サーバーへのアクセス先のIP/ポートを「トラックガーディアン」に変更してアクセスするだけでよく、ユーザー環境のインフラ、アプリケーション構成の変更は不要。プロトコルは当初SSHに対応し、今後はRDPへの対応も予定する。

 価格は、初期費用が10万円で、月額価格はローテション期間(サービス内にログが保存される期間)によって異なるが、サーバー1台あたり、3カ月の場合は3万5000円/月、6カ月の場合は4万円/月、12カ月の場合は4万5000円/月。ローテーション期間が過ぎるとログは消去されるが、ローカルへの保存は可能で、専用ツールから閲覧できる。

 なお「トラックガーディアン」は、10月26日~28日に幕張メッセで開催される「第2回 クラウド コンピューティングEXPO 秋」にて、デモを実施するとのこと。場所は、テラスの親会社であるビットアイルのブース内になる。また、提供を記念したキャンペーンとして、2012年3月末の申し込み分について初期費用を無料にするほか、11月1日~30日の無償トライアル、月額費用10%割引(ビットアイルグループ各社の顧客に限る)などを行うとしている。

関連情報