大林組、仮想ストレージソフト「StorMagic SvSAN」でDRサイトを仮想化


 株式会社ネットワールドは11日、株式会社大林組がStorMagicの仮想ストレージソフト「StorMagic SvSAN」を導入して、ディザスタリカバリ(DR)システムを再構築し、本稼働を開始したと発表した。

 大林組では、ITコスト削減と運用管理の効率化を目的として、2009年よりVMware vSphereによる業務サーバーの仮想化プロジェクトを進めている。約80台のアプリケーションサーバーをはじめとする物理サーバーを4台に集約する計画で、今後も仮想化の適用範囲を拡大していく方針という。

 一方で、新たな課題となったのが、DR用業務サーバーの更新。同社では大規模自然災害などに備えて、15年以上前からDRサイトを構築・運用しているが、業務サーバーの仮想化に成功したことから、DRシステムについても仮想化を決断した。平時は使わない予備システムにいかにコストを抑えつつ、DRの信頼性を確保するか。検討の末に、ネットワールドが提案した「StorMagic SvSAN」を活用したソリューションの採用を決めた。

 「StorMagic SvSAN」は、VMware vSphereをインストールしたサーバーのローカルディスク空き領域を、iSCSIの共有ストレージ領域として利用可能にする仮想アプライアンス製品。高価なSAN/NASストレージを導入することなく、安価に共有データストアを構築できる。また、2台のサーバー上に作成したデータストアを同期させ、筐体間でミラーリングを行うことも可能。これにより、共有ストレージが必須となるVMware HAやVMware vMotionなども利用できる。

 大林組では、DRサイトの予備システムのリプレースにあたり、VMwareとStorMagic SvSANを組み合わせた仮想環境への移行を実施。物理サーバーの台数を15台から2台へ削減し、電力消費量を約1/2に削減。共有ストレージ環境の構築費用も約1/10に抑えつつ、VMware HA/vMotionによる高可用性環境も実現したという。

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