サードウェア、DRBDやHeartbeatのLINBIT社の国内総代理店に
「Linux-HAサポート」サービスを強化
株式会社サードウェア 営業部 マネージャー 大塚和彦氏 |
株式会社サードウェアは4日、オーストリアLINBIT Information Technologies GmbH(以下、LINBIT)の国内総代理店となる契約を締結したことを発表した。LINBITは、LinuxのHAクラスタ(高可用性クラスタ)で標準的に使われているDRBDやHeartbeatといったソフトウェアの開発元であり、Heartbeatから独立したPacemakerの開発プロジェクトの中心ともなっている。
サードウェアは、従来からLINBITのソフトウェアを使ったHAクラスタ構築運用のサポートサービス「Linux-HAサポート」を提供してきた。今後、LINBITの国内総代理店となることにより、Linux-HAサポートを強化。「外部に公開できなかった内部のサポート情報などにもアクセスできるようになり、より綿密なサポートを提供できる」(サードウェア 営業部 マネージャー 大塚和彦氏)という。
それに伴い、国内でLinux-HAサポートを利用したソリューションを提供するSIerなどのパートナーを拡充する。現在14社のパートナーを、2012年3月末までに20社に増やすことを目標とする。今回の発表にあたり、TIS株式会社と新たにパートナー契約を結んだことも明らかにした。
また、総代理店契約に伴い、Linux-HAサポートの料金体系をLINBITのサービスに合わせて改訂し、クラスタ単位からノード単位に変更する。インシデント数5回までのブロンズライセンスでは18万円/年。なお、2ノードクラスタの場合は36万円/年となり、従来の価格と変更はないが、クラスタセットとしてのインシデント数は、従来の5回から10回へ拡大している。
DRBDは、Linuxのディスク書き込みをドライバのレベルで監視し、ネットワーク経由で他のマシンにミラーリングするソフトウェア。また、HeartbeatはHAクラスタを構築するソフトウェアで、PacemakerはHeartbeatにリソース監視の機能を提供する。これらを組み合わせることで、Linuxでのアクティブ/スタンバイのHAクラスタが構成できる。LINBIT社のデータでは現在、世界中で20万件の実績があるという。
サードウェアでは今後、HAクラスタでの高速で大量の更新処理の開発や検証などにも取り組む。すでにFusion-io社のioDriveとMellanox社のInfinibandネットワークを使ったMySQLのHAクラスターの性能検証結果を公開。11月には同じ構成でPostgreSQLを使った検証結果も公開する予定。
【お詫びと訂正】
初出時、新ブロンズライセンスの価格を36万円/年としていましたが、18万円/年の誤りです。お詫びして訂正いたします。またクラスタの場合の価格を追記しています。