TIS、中小規模のシステム開発を支援するOSS保守サポートサービス「Tritis」
TIS株式会社は3日、オープンソースソフト(OSS)の導入・保守サポートサービス「Tritis」を、同日より開始すると発表した。第1弾として、チケット管理ツール「OTRS」、統合運用管理ツール「Hinemos」、分散ストレージシステム「DRBD」といった運用管理系の3製品に関するサポートを開始し、主に中小規模のシステム開発でこれらの活用を支援するという。
TISによれば、OSSはライセンス費用が不要な反面、中小規模のシステム開発で運用管理系OSSを活用しようと思っても、主に大規模システム向けを想定した高コストな保守サポートサービスを利用しなければならず、この分野には適用しにくかったという。そこでTISでは製品を提供する各ベンダーのパートナー認定を取得して、顧客企業がこれらのOSSを安心して利用できるよう、保守サポート体制を構築した。
特にOTRSについては、日本語未対応かつ国内サポートベンダーが不在のため導入がしづらかったが、今回、TISが日本語翻訳および日本語による保守サポートを担当するため、導入に関するハードルが下がったとしている。
サービスは、OSS保守サポートサービスと設定作業サービスに分かれており、このうち前者では、メール、電話による技術的な問い合わせ対応(平日9時~17時)の窓口を設置。OSSの異常動作などの問題解析を行い、回避策を提示するほか、OSSのパッチ提供なども行う。価格は、OTRSが年間15万3000円(税別)から、Hinemosが年間17万6000円(税別)から、DRBDが年間36万円(税別)から。
またオプションとして、独自開発の連携モジュール「OTRS for Hinemos」も提供される。これを用いると、Hinemosで検知した障害アラートをOTRSに自動連携できるため、障害アラートをITIL製品へ手入力する必要がなくなり、運用時の作業負荷を軽減できるとした。OTRSとHinemosの両保守サポートを契約すると、無償で利用できる。
さらにHinemos向けのオプション、自律型監視モジュール「Independent Monitor for Hinemos」も有償で用意された。これを用いると、検知の不要な障害アラートの出力を削減し、運用オペレーターの検知ミス防止につなげられるとのこと。こちらは、Hinemosの保守サポートを契約したユーザーが利用でき、価格は10ノードあたり2万円(税別)から。
一方の設定作業サービスは、Hinemos、OTRS、DRBD各製品の初期設定作業をするもので、価格はOTRSの場合で200万円(税別)からとなっている。