日本IBM、ビジネスプロセス管理の新ソフト「IBM BPM」


プロセスをデザインする画面
プロセスをモニタリングする画面

 日本IBMは7日、ビジネスプロセス管理(BPM)ソフトの新製品「IBM Business Process Manager(以下、IBM BPM)」を発表した。17日より販売する。

 IBM BPMは、ビジネスプロセス改善の俊敏性を向上させるソフト。BPMに関連する多様な開発資産を1つのレポジトリ(情報格納庫)で共有・管理するのが特徴という。

 「従来はビジネスプロセスの開発にかかわるプロセス設計者やITシステムの開発者などがそれぞれ異なるツールを使い、設計・開発の成果物を異なるレポジトリに登録していた。このため、業務プロセスの変更要求を出した際に、資産やシステムの依存関係の把握が難しく、プロセスの設計から適用までを短期間で行うことが困難だった」(日本IBM)。

 今回、プログラム部品やパフォーマンス情報といったBPMに関連する資産をレポジトリで一元管理することで、ビジネスプロセス変更に必要な情報資産を素早く取り出して修正し、迅速に実業務に適応できるという。

 さらに改善対象の業務規模に応じた3種類のエディション「Express Edition」「Standard Edition」「Advanced Edition」を用意したのも特徴。小規模のプロジェクトからはじめ、効果を確認しながら段階的に全社規模のプロジェクトに拡張できるという。

 Express Editionは、小規模な試験プロジェクトを対象に、プロセスの設計・開発・実行・モニタリングなどの機能を搭載。利用者は200名、開発者は3名までで、高可用性構成が取れないなどの制限がある。価格は1124万7700円(税別)/70PVU。

 Standard Editionは、中規模プロジェクトを対象に、Express Editionに適用される制限を廃して同様の機能を提供する。高度なトランザクション管理などの複雑なシステム連携を伴わないBPMを企業全体で実現したいユーザーに最適という。価格は2175万7500円(税別)/70PVU。

 Advanced Editionは、大規模プロジェクトを対象に、複雑なシステム連携を伴う全社規模でのビジネスプロセス改善に最適な製品。Standard Editionの機能に加え、複数システムの連携を複雑に制御するシステム・プロセス連携機能を提供する。価格は2635万5000円(税別)/70PVU。

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(川島 弘之)
2011/6/7 13:50