サイボウズ、新PaaS「kintone」を今秋リリースへ
サイボウズ株式会社は18日、PaaS「kintone(キントーン)」を発表した。2011年秋の提供を目指し現在開発中。同時に高セキュリティ・低価格・高速を実現するためのIaaSも開発していることを明らかにした。
kintoneは、企業のアプリケーション開発基盤をクラウドで提供するPaaS。手頃な価格で高品質なアプリケーション開発と、最短10分の迅速な運用開始を実現するという。
同社によれば「コスト削減の目的でクラウドサービスへの関心が高まっているが、salesforce.comのForce.comのような現状の主要PaaSは決して安価といえず、開発には複雑なプログラミング知識を必要とするサービスがほとんど。また、IBMのLotus Notesのようなクライアント/サーバー型の業務システムを構築している企業は、他システムとの親和性やライセンスコストなどの理由に移行を検討しているが、設計思考の異なるプラットフォームへの移行には制限事項が多く、なかなか移行できずにいる」という。
同社は、これらの課題を解決するのが「kintone」だと説明。「最速の雲」の意で命名された同サービスでは、最新のクラウド技術を採用したIaaSと、グループウェア分野で培ってきた「使いやすさ」を生かしたPaaSで、迅速に使い始められる「ファストシステム」を実現するとしている。
今秋のリリース時には多彩な業務アプリケーションを取りそろえたストアサービスを同時にオープンし、ユーザーは自社の業務で使えるアプリケーションを数クリックの手続きで手に入れることができ、さらに企業文化に合わせたアプリケーションのカスタマイズにも対応し、オンラインでサポートが受けられる。
今後、kintoneの試用を希望する人へβ版の招待も検討するとしている。