日本ラドウェア、アプリ最適化製品の仮想アプライアンス版「Alteon VA」
イスラエルRadware CTOのアミール・ペレス氏 |
Alteon VAの概要図 |
日本ラドウェア株式会社は16日、アプリスイッチ(Application Delivery Controller:ADC)「Alteon」の仮想アプライアンス版「Alteon VA」と、ADC管理ツール向けプラグイン「vDirect」を発表した。
Alteon VAは、汎用サーバーの仮想インフラ上で仮想ADC(vADC)を稼動させる仮想アプライアンス製品。ADC専用筐体で提供される従来のAlteon製品と同様にレイヤ4-7負荷分散機能、アプリケーション高速化機能を提供する。
2010年10月に発表した仮想化アプリケーションデリバリー戦略「VADI」に基づく新製品。これで同社のアプリスイッチ製品としては、物理アプライアンス版、専用ハードウェア上のADCハイパーバイザーで複数のvADCを稼働させる「ADC-VX」に、Alteon VAを加えた3種類となる。
エントリーのスループットは1Mbps。ライセンスを追加購入するだけで、オンデマンドに200Mbps、500Mbps、1Gbpsまで拡張できる。処理可能なトランザクションはL4で最大4万TPS、L7で最大2万5000TPS、SSL処理が500TPS。
対応仮想化ソフトはVMware ESX 4.0/ESXi 4.0。今後、ほかの仮想化ソフトにも対応する計画。
イスラエルRadware CTOのアミール・ペレス氏は「物理アプライアンスにパフォーマンスは及ばないが、専用ハードウェアを必要とせず、迅速にデータセンター内に導入できるのがメリット」と、新製品を位置付けた。
ライセンス参考価格は、1Mbpsが15万円/VM、200Mbpsが120万円/VM、500Mbpsが195万円/VM、1Gbpsが240万円/VM。1Mbpsライセンスについては、開発・テスト用に1カ月の無償試用版も用意している。
一方のvDirectは、VMwareの仮想環境上でvADCの容易なプロビジョニング、割り当て解除、構成、監視を行うための管理プラグイン。VMware、Microsoft、HP、IBMの仮想管理ツールに組み込んで利用できる予定だが、最初のバージョンでは「VMware vCenter」にのみ対応する。
価格は無償。提供形態は、VMware用のプラグインとスタンドアロンSDKの2種類。後者では既存のjava/power shell/.NET/perlなどのスクリプトや管理ツールと簡単に統合できるという。