ラック、スマートフォンセキュリティ研究所を開設


 株式会社ラックは20日、スマートフォンセキュリティ研究所を開設すると発表した。

 スマートフォンは機能の豊富さと利便性の高さから急速な普及が予測される。特に今後の主流とみられるAndroid端末は、オープンなプラットフォーム環境による自由度の高さから、社会サービスを含むさまざまなビジネスへの応用が考えられる。その反面、Androidアプリは市場に流通する前のセキュリティ審査も十分でなく、2割以上のアプリにセキュリティ上の危険性が存在するという米国の調査結果もあるという。

 このようなことを踏まえ、「スマートフォンのセキュリティ、およびスマートフォンを活用したサービスに対する脅威を研究し、セキュリティ対策を支援することで安全な普及を図る」(ラック)とのこと。

 具体的には、「セキュリティ上の不備、悪意あるアプリやサービスにより、利用者が不利益を被らないよう、安全なアプリ開発プロセスの確立や、その利用方法を検討すること、さらにはアプリの安全が満たされているかどうかの確認が最低限必要」と考え、まず、KDDIのビジネス向けアプリを紹介する「Business App NAVI」上のアプリを点検。設計上の問題点がないかを確認し、安全性を高める取り組みを開始する。

 ラックは、企業に導入されるスマートフォンの導入支援サービスや、スマートフォンを悪用した犯罪への対策などを提供している。さらにJSOCが提供するネットワークセキュリティ運用・監視サービスの機能拡充も進めている。

 今後は、スマートフォンセキュリティに関する研究成果も生かして、こうしたセキュリティソリューションの向上にも努める方針。

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(川島 弘之)
2011/1/20 11:47