日立ハイテク、ビデオ会議多地点接続装置「EVERGREEN」を販売

ビデオ会議ソリューション「ハイテクビジョン」を拡充


Compunetix 社長兼CEOのジョージオ・コラルピー氏
EVERGREEN Cedar

 株式会社日立ハイテクノロジーズ(日立ハイテク)は19日、ビデオ会議多地点接続装置(MCU)「EVERGREEN」、およびEVERGREENに接続してPC画面上で簡便な会議を実現するソフト「STix」を発売した。

 EVERGREENは、米Compunetixが開発したMCU。H.264などの映像圧縮方式に対応し、帯域の異なるネットワークを自動調整しながら、各メーカーのビデオ会議システムを連携させる。「1968年創業からおよそ40年の歴史があり、連邦政府で軍用に利用されるなど、厳しい要求に鍛えられてきた経緯を持つ」(Compunetix 社長兼CEOのジョージオ・コラルピー氏)という。

 ラインアップは、3Uの2スロットモデル/最大15HDポートの「EVERGREEN Cedar」、5Uの6スロットモデル/最大45HDポートの「同 Cypress」、13Uの14スロットモデル/最大90HDポートの「同14 Sequoia」の3種類。それぞれにHD/SDポート数に応じた複数モデルを用意する。

 最大5台のMCUを光ファイバーケーブルで接続(ファイバーリンク)することで、大規模システムに対応。最上位の90HDポートモデルなら、最大450拠点でHD品質のビデオ会議が可能となる。

 信頼性については、接続カード、シャーシ、電源を冗長化し、RCE(Reliable Computing Engine)技術により、複数障害発生時での安定稼動・制御機能を実現している。

 日立ハイテクは、TANDBERGやLifeSizeなどの豊富なビデオ会議製品をはじめ、独自の技術サポートや会議操作ツールを付加したビデオ会議ソリューション「ハイテクビジョン」を展開している。EVERGREENは「iPadなどのスマートデバイスによる会議のニーズなど、多様化するビデオ会議市場に向けた中核製品」(日立ハイテク ITソリューション営業本部長の日置範行氏)として、ハイテクビジョンに取り込み、よりさまざまな映像コミュニケーションのニーズに応えていく考えだ。

ハイテクビジョンの概要EVERGREENの概要

 発表会では、EZ会議でビデオ会議をスタートする様子が実演された。時間や拠点を選ぶだけの簡単操作が特長。これと併せて、Web会議ソフトのSTixも販売する。同ソフトではPC画面上での会議を実現し、チャット、ファイル転送、画面取得・表示、PCデータ送信、ホワイトボード機能などを提供。EVERGREENのリモート制御や画面分割レイアウトなどにも対応する。

EZ会議のトップ画面。シンプルなUIを採用している会議名、時間、参加拠点などを選んでスタート

ビデオ会議の画面レイアウトも指定可能

 EVERGREENの価格は500万円から。日立ハイテクでは年間100台ほどの販売を目指す。

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