米Cisco、TANDBERG買収後の製品ロードマップを発表


 米Cisco Systems(Cisco)は2月9日(現地時間)、ノルウェーTANDBERG買収後の最新技術ロードマップを発表し、両社の製品をいかに統合していくかを説明した。

 CiscoのTANDBERG買収が報じられたのは2009年10月。現金によるTANDBERG全発行済み株式の公開買付に踏み出し、2010年上半期中に規制当局の承認が下りる見込み。TANDBERG買収後は両技術を統合し、相互接続性や使い勝手を改善するとしている。

 今回は、Cisco TelePresence Technology Group(CTPTG)の設立をあらためて発表。買収後の製品統合やラインの維持・構築は、このCTPTGの役割となる。具体的な製品グループとしては「イマーシブテレプレゼンス」「多目的ルームシステム」「パーソナルシステム」「プラットフォームポートフォリオ」「インフラストラクチャ」「サービスとしてのテレプレゼンス」に集約。

 イマーシブテレプレゼンスでは、「Cisco TelePresence System 3000シリーズ」を軸に、「Telepresence T3/T1」をはじめとするTANDBERGのテレプレゼンス製品を、カスタマイズに対応するアダプティブ機能として製品ラインに追加。高精細、イマーシブ、マルチスクリーンの相互運用性を実現させていく。

 多目的ルームシステムでは、TANDBERGの会議端末「Profileシリーズ」にて、今後も会議室における幅広いオプションを提供し、ユーザーの選択肢を広げる。一方で「Cisco TelePresence System 1300」にて、多目的会議室におけるバーチャル対面機能を提供する。

 パーソナルシステムでは、「Cisco TelePresence System 1100/500」のほか、TANDBERGのパーソナルシステム「Personal Telepresence 1700 MXP」も取り扱いを継続し、オフィスや家庭、外出先での個人のニーズに応える。

 プラットフォームポートフォリオでは、TANDBERGのコラボレーションコーデック「Codec Cシリーズ」「MXP Codec」、セットトップ型ビデオ会議端末「Set-topシリーズ」、PCビデオ会議製品「Movi」、ならびに「高精細カメラ」を統合オプション基盤として製品ラインに追加。Cisco、TANDBERG、または他社システムとの相互運用が可能なカスタマイズシステムを求めるインテグレーターなどに引き続き販売していく。

 インフラストラクチャでは、両社全製品の取り扱いを継続。ここには「TANDBERG Codian MCU 4500シリーズ」などが含まれる。

 サービスとしてのテレプレゼンスでは、「Cisco TelePresence Exchange」と「Cisco TelePresence Public Suites」を引き続き提供する。

 なお買収完了後、TANDBERGの営業組織はCisco内のスペシャリストセールスチームになることが決定。CiscoユーザーもTANDBERGユーザーも、これまでと同じ担当者と引き続き関係を保ち、サービスを受けられるとした。





(川島 弘之)

2010/2/18 12:30