2010年第3四半期の国内サーバー市場、9四半期ぶりのプラス成長へ～IDC Japan調査

2010 年第3 四半期 国内サーバー市場ベンダーシェア【出荷金額】（出典：IDC Japan）

　IDC Japan株式会社は6日、2010年第3四半期（7～9月）の国内サーバー市場動向を発表した。それによると、市場規模は前年同期比1.3％増の1221億円で、9四半期ぶりにプラス成長に転じている。一方、出荷台数も前年同期比4.6％増の14万3000台となり、こちらは3四半期連続のプラス成長となった。

　また、市場動向を製品分野別にみると、2010年第2四半期に引き続き、x86サーバーとIA64サーバーが好調だったとのこと。このうちx86サーバーは、情報サービス業向けの出荷が引き続き好調、IA64サーバーは、通信業、金融業向けで大型案件があったという。対照的に、メインフレームとRISCサーバーは、2けたのマイナス成長となってしまった。

　ベンダー別では、メインフレームとx86サーバーが好調だった富士通が首位に返り咲き。特に、メインフレームで金融業と通信業向けに大型案件があったほか、x86サーバーでは、官公庁向けに1000台の大口出荷もあったとのこと。

　また、前四半期首位の日本IBMは2位で、x86サーバーとRISCサーバーがプラス成長を遂げ、メインフレーム、ビジネスサーバーも小幅なマイナス成長に収まっている。3位のNECは、前年同期にあったメインフレームの大型案件の反動から、出荷金額でマイナス成長となってしまった。

　このほか、前四半期2位の日本HPは4位に後退したが、2010年第1四半期から3四半期続けてプラス成長を維持し、堅調に推移。5位の日立は、x86サーバーは好調だったものの、ほかの製品分野がふるわなかったという。

　なお、出荷台数はNECが首位で、富士通が2003年第3四半期以来の2位にランクイン。以下、日本HP、デル、日本IBMの順となっている。