りそなグループの部門業務システムを社内クラウド化、富士通が構築


 富士通株式会社は6日、りそなグループの部門業務システムをプライベートクラウドで構築すると発表した。2010年度中に運用を開始する予定。

 りそなグループのシステムセンター内に構築し、富士通がサービスとして提供する。

 具体的に、同センター内のIAサーバーを仮想化して約1/5に集約する。物理・仮想サーバーの管理ソフト「ServerView Resource Coordinator VE」で、サーバー状態やネットワーク構成を可視化。簡易ビューアで容易に状況を把握可能にすることで運用管理の簡素化も図る。

 仮想サーバーには、実装密度、省エネ、仮想化対応など最新技術をフル搭載したブレードサーバー「PRIMERGY BX900」を採用。サーバーリソースの追加変更に柔軟に対応できるとともに、従来より年間約20%のCO2抑制が見込めるとしている。

 りそなグループは、システムの入れ替えなどをまったく意識することなく、ハードウェアやミドルウェアなどのリソースや、構築・導入・運用のすべてを、利用するCPUノード数およびストレージ容量に応じて従量課金で利用できる。これにより、ICT投資の最適化が実現する。

 近年、金融業界のビジネス環境が厳しさを増す中、りそなグループでは「真のリテールバンクの確立」を経営方針に掲げ、情報システムに関しても構築のスピードアップやコスト削減に取り組んでいる。その中で顧客情報管理などの部門業務システムをプライベートクラウド環境で構築する新たなスキームを検討してきた。

 その要求を受け、富士通が、最先端技術を継続的に適用できる「進化するクラウド環境」を提供。今後も、りそなグループの経営パートナーとして支援を行っていく方針。


りそなグループのプライベートクラウド
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