RFIDとケータイで店舗の管理作業を効率化、エプソン販売とNECが実証実験

実験するシステムイメージ

　エプソン販売株式会社と日本電気株式会社（以下、NEC）は、RFID（無線ICタグ）と携帯電話を活用した営業支援システムの実証実験を9月中旬まで実施する。

　同実験では、量販店10～15店舗に設置したエプソン展示機（プリンタなど）にRFIDを装着。あらかじめ各RFIDにひも付いた詳細情報（製品型番、量販店情報、担当者名など）をエプソン販売のサーバーに登録しておき、営業担当者が小型のRFIDリーダライターをかざして読み取った情報を携帯電話からサーバーに送信、一元管理・分析活用する。

　従来エプソン販売では、展示機の状態を営業担当者が規定の用紙に手書きし、これらを帰社後にデータ入力してサーバーで管理する方式を採っていたため、情報収集の効率化・迅速化が課題となっていた。今回の仕組みでは、簡単なオペレーションで必要な情報の収集・管理が可能なため、営業担当者の作業効率向上が期待されるという。

　システムの中核となるのは、NECのRFIDサービス構築基盤「BitGate」。多彩なRFIDシステム構築に共通する機能（ID登録管理機能・リアルタイム処理機能・セキュリティ機能・ゲートウェイ機能など）をNECのデータセンターに集約し、高信頼なプラットフォームとして提供するPaaS型サービス。RFIDにひも付いた情報を一元的に管理し、誰もが扱える共通フォーマットに変換、さまざまな既存アプリケーションサーバーと連携できるという。

　NECは今後、RFIDマルチリーダライタを搭載した携帯電話端末を用いた「モバイルクラウドサービス」を推進・拡充し、2010年度内のサービス提供を目指す方針。