NEC、RFIDタグによる物流品質トレーサビリティをSaaSで提供


 日本電気株式会社(以下、NEC)は3月9日、温度・湿度・衝撃センサー付きRFIDタグを活用した物流品質トレーサビリティソリューションのSaaSサービス「物流品質トレーサビリティ for SaaS」を発表した。

 物流品質トレーサビリティソリューションは、センサー付きRFIDタグを流通する商材に付け、生産拠点・倉庫から物流拠点、顧客までの流通過程を管理するもの。一定間隔での温度・湿度、衝撃発生時の情報を収集することで、輸送過程の“見える化”を実現する。新サービスは、このノウハウをもとに、株式会社ITAGEと共同で製品開発を行い、SaaSによるトレーサビリティを可能にしたもの。

 特長は、流通過程における温度・湿度・衝撃データをインターネット経由でいつでも参照・分析・レポートできる点。担当者の負担を軽減するため、センサータグへの記録条件・異常検出条件などの設定、記録データの異常検出時の高速判定と通知、異常の有無が一目で分かるグラフィカルレポート出力、センサータグ内の記録データのアップデート・ダウンロード・保管・検索、複数部門での情報共有など、さまざまな機能も搭載する。また、FeliCa通信モジュールに対応し、専用のリーダライターではなくPaSoRi/FeliCaポートで読み取れるため、汎用性に優れるという。

 価格は、初期登録費用が15万円(税別)、センサータグ管理対象10個あたり月額利用料が2万円(同)から。NECでは、食品・医薬品・流通・サービス・製造・農業などの業界に提案し、今後3年間で、200ユーザーの導入をめざす。




(川島 弘之)

2010/3/9 16:30