テクマトリックス、ソフト開発の進ちょくと品質を管理する「Parasoft Concerto」

第1弾として、各テスト情報の可視化ツールを発売


システムエンジニアリング事業部ソフトウェアエンジニアリング営業部の諸冨将徳氏
Concertoの5つのコンポーネント

 テクマトリックス株式会社は1日、ソフトウェア開発ライフサイクル(SDLC)全般を通して、開発進ちょくと品質管理を支援する「Parasoft Concerto日本語版(以下、Concerto)」を段階的に販売すると発表した。第一弾として、レポート機能を担う「Report Center」を同日より販売する。出荷開始は7月下旬より。

 Concertoは、SDLC全般を通して、開発進ちょくと品質管理を支援する開発管理プラットフォーム。「Policy Center(開発上準拠すべきポリシーを決定/設定)」、「Process Center(ポリシーを実現するためのプロセスを定義)」、「Project Center(要求とタスクの定義と進ちょく管理)」、「Test Center(Parasoft製品による検証の自動実行)」、「Report Center(集積したデータの可視化)」の5コンポーネントで構成され、開発プロセスにおける各ツール間の情報連携、統制を可能にする。

 「Parasoftツールだけでなく、さまざまなツールの情報をシームレスに一元化し、既存の開発環境と統合できるのが特徴だ」(システムエンジニアリング事業部ソフトウェアエンジニアリング営業部の諸冨将徳氏)。

 第一弾として提供するReport Centerは、プロジェクトの進ちょく状況やソフトウェア品質を管理・分析するために必要な情報をレポートする製品。Parasoft製品、サードパーティ製品、オープンソースの構成管理ツール、バグトラッキングツールなど各種の開発支援ツールと連携し、各テスト情報を収集する。

 収集した情報はすべて時系列にグラフ化されるため、製品の品質が基準に達しているか、いつ出荷可能な状態になるか、追加リソースの投入やスケジュール変更などが必要か、といった判断がスムーズに行える。

 参照できるレポートは、「ソースコードのチェックイン量の推移」「テストカバレッジ」「単体テストの失敗/成功」など。「例えば、ソースコードのボリュームは増えているが、テストの実施件数が増えていないなどの矛盾点があれば、なぜそうなっているのかをドリルダウンして確認できる。また、異常に静的解析違反が増加している際に、どのユーザーにどんな違反が多いのかなども確認できる」(諸冨氏)。開発の状況をいち早く把握し、早め早めの対策を可能にするというわけだ。

 Report Centerにアクセスして最初のトップページでは、アクセス権に応じて、各担当者に必要な情報のみを表示可能。協力会社との分散開発において、各社の進ちょく情報を一元管理するといった利用にも対応する。

ソースコードのボリュームは増えているのにテストが実施されていない。こうした矛盾点があれば、ドリルダウンで原因を確認可能異常に静的解析違反が増加した際に、原因となっているファイルや担当者などをドリルダウンして、いち早く対策が打てる
テストカバレッジ情報もひと目で把握カバレッジが減少傾向にあれば、いち早くそれに気づき、どのファイルがカバレッジ何%かといった情報を時系列で確認できる
さまざまなグラフを表示するダッシュボード画面例アーキテクト、開発者など各担当社ごとに必要な情報のみを表示できる
静的解析・違反グラフ。残留違反(色の濃いグラフ)と新規違反(色の薄いグラフ)がひと目で分かる詳細情報へドリルダウンすれば、違反の見つかったファイル名や違反内容などが確認可能

 Report Centerの価格は、1年間保守込みで100万円(税別)。販売施策として、3カ月無償評価版も提供する。引き続き2010年度内にProject Centerを発売し、2011年度以降、Policy Center/Process Center/Test Centerもリリースしていく予定。「初年度100本、1億円の売り上げを目指す」(システムエンジニアリング事業部 取締役事業部長の中島裕生氏)としている。

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