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Windows 10自動アップデートを抑止する公式ツールが提供開始、通知アイコンの非表示も可能

 7月29日までの期限が迫ったWindows 10への無料アップグレード提供期間。Windows 8.1/7ユーザー向けには、Windows Updateからさまざまな通知やアップデートの予約などの方策で、Windows 10への移行を促している。環境によっては、今月から半ば強制的なアップグレードを行うような挙動となっている。

 こうしたやり方に対する不評を受けた対応なのか、Microsoftでは21日、Windows 8.1/7からWindows 10への自動アップデートをキャンセルする公式の対策ツール「Upgrade Later」の無償提供を開始した。手順動画と通知アイコンを非表示にする方法もあわせて公開されている。

 提供されたトラブルシューティングツール「Upgrade Later」は、「70952.diagcab」という名の実行ファイル。ダウンロード後に実行し、画面に従って操作すれば、Windows 10へのアップデートを延期できる。

 あわせて公開された動画は「Windows 10アップグレードが開始された後のキャンセル方法」という1分ほどもの。「Windowsをアップグレードしています」という黒い画面が表示された状況からのキャンセル手順が解説されている。

 また、タスクトレイの「Windows 10を入手する」のアイコンを非表示にする方法もあわせて公開された。

 コマンドプロンプトを管理者モードで実行し、「reg add HKLM\Software\Policies\Microsoft\Windows\Gwx /v DisableGwx /t REG_DWORD /d 1 /f」と入力して実行すると、「この操作を正しく終了しました。」と表示されるので、再起動を行えば、「Windows 10を入手する」のアイコンを非表示にできる。

 コマンドは、コマンドプロンプトで右クリックしてから貼り付けても実行できる。

 このほか、Windows Update経由でのアップグレードをブロックする方法も紹介されている。

 コマンドプロンプトを管理者モードで実行し、「reg add HKLM\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\WindowsUpdate /v DisableOSUpgrade /t REG_DWORD /d 1 /f」と入力して実行した後で再起動するというものだ。

【お詫びと訂正 19:18】
 記事初出時、「Windows 10を入手する」のアイコンを非表示にするためのレジストリ編集の入力値として、Windows Update経由のアップグレードをブロックするための入力値を掲載しておりました。お詫びして訂正いたします。

【追記 2016/5/24 13:15】
 Windows Update経由のアップグレードをブロックする方法の実行前の状態に戻すには、コマンドプロンプトを管理者モードで実行し、「reg delete HKLM\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\WindowsUpdate /v DisableOSUpgrade /f」と入力して再起動する。

レジストリエディタで「HKLM\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\WindowsUpdate」にある「DisableOSUpgrade」の項目を削除しても、Windows Update経由でのアップグレードをブロックしない状態に戻せる

岩崎 宰守