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第一実業、富士通の支援で基幹システムをメインフレームからWindows Serverへ移行

アプリケーション資産を約30%削減、経営状況の可視化も

 富士通株式会社は18日、第一実業株式会社が、メインフレームで稼働している7つのシステムをWindows Serverにマイグレーションしたと発表した。同社ではこの移行によって、既存システムの老朽化や情報処理量の肥大化への対応、グローバルな経営状況の可視化による効果的な分析、オープンシステムによる保守の効率化などを実現したとしている。

 プラント設備や産業機械の輸出入・卸を手掛ける第一実業では、国内8カ所において、基幹システムを自社でメインフレーム上に構築し、運用を行ってきた。しかし、グローバル規模での事業軸経営を進めるにあたり、基幹システムの資産の肥大化や、情報活用の高度化の限界、運用負荷の増加が課題になっていたという。また、長年蓄積されてきた業務特性ゆえに、パッケージを適用する場合でも大幅なカスタマイズが必須とされていた。

 そこで今回、富士通では、第一実業のアプリケーション資産をスリム化するためのモダナイゼーションを行った上で、メインフレームで稼働している約定管理、在庫管理、為替管理、輸出入諸掛など7つのシステムを、Windows Serverにマイグレーションした。使い慣れた業務システムの機能や操作性を変更することなく、システムの最新化が行われている。

 具体的には、まず「FUJITSU アプリケーション&ポートフォリオマネジメント 資産分析サービス」を活用した稼働資産分析、ヒアリングなどを実施し、メインフレーム上で稼働するシステムの利用状況を整理。従来と比べてアプリケーション資産量を約30%削減し、運用保守のコスト削減や効率化を実現した。

 また、既存アプリケーション資産を有効活用し、業務仕様を変えずに異なるプラットフォームに適合させる実行環境「FUJITSU システムインテグレーション TransMigration 資産マイグレーションサービス Migration Suite for INTARFRM」を利用。長年活用してきた独自機能や、データ入力・検索結果表示といった操作性を維持したままでマイグレーションを実施した。こうして、Windows Serverを利用したオープン化が行われたことで、システムの柔軟性や拡張性の強化、外部システムとの容易な連携が可能になったという。

 なおマイグレーションの際に、メインフレーム特有の文字コードやファイルの仕組みをオープンシステム形式に変換したほか、データベース管理にはRDB方式を適用した。これにより、複雑なデータの関連性を整理し効率的なデータ分析が可能になり、海外を含めた全拠点のデータを横ぐしで比較・分析することが容易になったため、経営層はリアルタイムでグローバルの動向を俯瞰(ふかん)し、迅速かつ適切な経営判断を実行できるとした。

 あわせて、従来は紙で出力していた帳票の電子化も行っている。帳票設計・生成ソフトウェア「Interstage List Creator」によって売買約定書などの帳票を自動でPDF化し、約定書ベースで年間約8万枚にのぼる帳票の仕分けから、保存、管理、活用までを一元管理しやすくした。PDF生成時にはファイルを暗号化しパスワードで保護しているので、情報漏えいや改ざんを防止できるとしている。

(石井 一志)