ニュース

SansanとNTTドコモ、法人向け名刺管理サービスの販売で業務提携

 Sansan株式会社と株式会社NTTドコモは16日、法人分野における業務提携を発表した。NTTドコモの法人向けクラウドサービス「ビジネスプラス」で、Sansanが提供する法人向けスマートフォン専用名刺管理サービス「Sansan スマートフォンプラン ストレージPack」の販売を開始。2015年秋以降には、NTTドコモの内線ソリューションとの連携サービスも提供を予定する。

 NTTドコモの「ビジネスプラス」は、ソリューション導入のための費用を抑えた、主に中小企業向けのクラウドサービス。スマートフォンやタブレットを活用して、業務管理やドキュメント編集、ウェブ会議など45種類のサービスを提供する。

 Sansanでは、名刺をスキャナーやスマートフォンアプリを使って読み取り、Sansanのデータセンターで読み取られた名刺データを、オペレーターが人力で確認、修正することで正確なデータにし、クラウド上で使いやすく管理し、社内で共有できるサービスを提供している。

 新たにビジネスプラスでの提供を開始する「Sansan スマートフォンプラン ストレージPack」は、PC向けアプリケーションやメルマガ配信といった機能を省き、スマートフォンでの名刺管理に特化したプラン。5000枚までの名刺がクラウドストレージで管理可能で、ユーザー数無制限で利用できる。料金は年額12万円(税別)。法人名義でXi/FOMAを1回線以上NTTドコモで契約している法人顧客が対象で、全国のNTTドコモ法人営業担当およびドコモビジネスオンラインで受け付ける。

 また、NTTドコモが提供している法人専用端末にも、Sansanのアプリを事前インストールすることで、利用を促進していくとした。

「Sansan スマートフォンプラン ストレージPack」申し込み・利用イメージ
法人専用端末への事前インストールも行う

 2015年秋以降には、NTTデータの内線ソリューション「オフィスリンク」と、連携するネットワーク電話帳サービス「ProgOffice」との連携サービスも提供を予定。従来のオフィスリンクとProgOfiiceとの連携では社内電話帳の管理が主となっていたが、Sansanと連携することにより社外の電話帳もシームレスに1つのアプリで管理できるようになる。

 Sansanではビジネスプラスで「Sansan スマートフォンプラン ストレージPack」を販売することで、2017年末までに3000社への新規導入を目指す。

Sansan、オフィスリンク、ProgOfficeの連携イメージ

 NTTドコモ取締役常務執行役員の高木一裕氏は、ビジネスプラスは6月15日現在で2500社、25万IDの利用があり、95%は1000人以下の企業が利用しているという現状を説明。さらにサービスを充実させ、2017年度末には1万社、100万IDの利用を目指すとした。

 また、提供を予定しているSansanとオフィスリンク、ProgOfficeの連携サービスのように、今後はさらにビジネスプラスで提供しているサービス間の連携により、新たな価値を創出していくとした。

 Sansan代表取締役社長の寺田親弘氏は、Sansanはすでに3000社以上に導入され、名刺管理の分野ではトップシェアとなっているが、さらなるビジネスインフラとしての高みを目指すため、NTTドコモとの提携を行うと説明。業務提携を加速するため、スマートフォンに特化したプランの提供とともに、株式会社PFUと共同で「Sansan スマートフォンプラン ストレージPack」のユーザー向けに提供する専用スキャナーを開発していることを明らかにした。

 専用スキャナーは、ScanSnapの従来機にダイレクト接続モードを付加し、スマートフォンから直接ワイヤレスで操作できるようにする予定。価格などについては検討中だとした。

NTTドコモ取締役常務執行役員の高木一裕氏(左)とSansan代表取締役社長の寺田親弘氏(右)
専用スキャナーの開発も行っていることを明らかにした(写真はデモで利用したScanSnap iX500)

三柳 英樹