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アース製薬が新BI基盤に「WebFOCUS」を採用、グループで最大1500名が利用

 株式会社アシストは26日、アース製薬株式会社が、アシストの提供するBIプラットフォーム「WebFOCUS」を採用したと発表した。グループ全体の情報活用プラットフォームとして、最大1500名が利用するという。

 家庭用・園芸用の殺虫剤や、オーラルケア、入浴剤や芳香剤などを手掛けるアース製薬では、従来、分析やレポーティング用のBIツールとしてWebFOCUSを含めた3製品を導入し、業務用途に応じて使い分けてきた。中でもWebFOCUSは、販売実績の参照、店舗マスタや営業活動報告の検索、Webサーバーのアクセスログ集計などに、2010年から利用されていたという。

 しかし同社では、データへのスムーズなアクセスや抽出環境が整備され、現場にBIが浸透したことを受けて、さらに積極的なデータ活用を目指すための新BI基盤を導入すべく、検討を開始。システムの利用ユーザーが国内子会社全体に拡大すること、また中国やタイの海外子会社にもグローバル展開することから、BIツールの統合を決定し、グループ全体の情報活用プラットフォームとしてWebFOCUSを採用している。

 その際、充実したBI機能により、必要なデータを指定するだけで集計・分析結果を迅速に取得できることや、複雑な条件をかけて情報を入手できる独自のレポートを直感的な作業で作成できるため、社内標準ツールとして内製化を確立できることなどが評価された。

 また、既存システムを機能拡張することから、ユーザーは再トレーニングせずに活用を進められる点、ライセンス体系がユーザー数に依存しないので、グループ会社間でも利用可能な点、国内子会社と海外も含めた大規模展開の要件を満たすアーキテクチャを持ち、情報活用基盤としてスムーズに拡張できる点なども、採用の理由として挙げられている。

 なお今回の新BI基盤構想では、データ活用のスピードを上げるためのインフラとしてWebFOCUSを再定義し、生産・原価なども網羅する情報活用基盤として発展させていく計画で、新システムでは、既存の帳票は一部を残してすべてWebFOCUSにリプレースすることが決定されている。今後必要となる新たな帳票もWebFOCUSで開発していく方針で、グループ全体で約1500名が活用していく予定だ。

石井 一志