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NEC、定型業務の自動運用ソフト「WebSAM JobCenter」がAWSに対応

 日本電気株式会社(以下、NEC)は28日、バッチ処理などの定型業務の自動運用ソフト「WebSAM JobCenter」において、クラウド対応を強化した新版「同 R14.1」を同日より販売開始すると発表した。

 「WebSAM JobCenter」は、バッチ処理などの定型業務の運用を自動化し、各処理におけるジョブやジョブフローを管理するソフト。今回は、Amazon Web Services(AWS)のクラウドサービスの制御が可能なジョブコンポーネント約20種を、国内で初めて発売する。これにより、仮想サーバーの起動や停止、バックアップ、クラウドストレージへのファイル転送など、AWSの制御も含めた定型業務を自動化するジョブフローを、管理画面上の簡単な操作で構築できるという。

 ユーザーはこれを用いることで、AWS制御用プログラムの開発が不要となり、従来数時間かかっていたジョブフローの作成・構築作業を最短10分程度に短縮できる点がメリット。また管理画面のカスタマイズも行え、利用者の権限に応じた情報表示や制限、使用頻度の高い情報の優先表示などをすることで、運用の効率化を支援できるとしている。

 具体的なシーンとしては、夜間バッチ処理などの業務時間帯に合わせてAWS上の仮想マシンを起動・停止させ、稼働時間帯以外の不要な課金を削減する、といった場面に適用できるほか、日次と月次など処理量が異なる定型業務の場合に、スペックを変更して起動することが可能なため、最大処理能力の確保を前提とした仮想マシンの稼働が不要となり、コストの最適化が図れる。

 またバックアップ処理に適用すると、業務処理終了後のバックアップ処理開始など、業務の運用手順に合わせて、AWSのバックアップ用サービスの起動を自動化できるので、運用の最適化を実現するとのこと。

 価格は、32万6400円(税別)から。NECでは、官公庁や流通・金融・通信など幅広い業種に対して拡販し、今後3年間で2000システムの販売を目指すとしている。

AWSクラウド上のジョブフロー制御イメージ

石井 一志