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日本オラクル、グローバル対応のクラウドERP製品を本格展開

 日本オラクル株式会社は26日、クラウドERP製品「Oracle ERP Cloud」を本格展開すると発表した。この製品により、急速な事業拡大やグローバル進出を加速する企業の基幹業務システム強化を支援するという。またあわせて、国内企業3社が「Oracle ERP Cloud」の導入を決めたことも発表された。

 Oracle ERP Cloudは、クラウドサービスならではの特長を生かして短期導入が可能なクラウドERP製品群。グローバルで発生する債権から、入金・債務、支払い・日次処理、決算などの会計業務全般の機能を包括的に提供する「Oracle Financials Cloud」、グローバルな購買活動におけるコスト削減を支援する「Oracle Procurement Cloud」、プロジェクトの収益性や人員・資源配分をグローバルに可視化し管理する「Oracle Project Portfolio Management Cloud」から構成される。

 日本オラクルでは、中堅企業から大企業、または、日本法人で海外拠点を保有するグローバル企業を対象に販売を進める考えで、「業務機能の一部のクラウド活用」「オンプレミスとクラウドのハイブリッドでの活用」「クラウドですべての業務のシステムを運用」といった3つの施策で展開するとのこと。

 またOracle ERP Cloudの導入を検討する企業に向け、短期導入サービス「Oracle ERP Cloud Standard Pack」を提供する。このサービスでは、ERPシステムのコンサルティングなどで日本オラクルが培った導入実績・ノウハウを集約し、事前定義された標準業務プロセス・フロー、設定テンプレートなどを提供。これらを活用することで、システム導入時の企業の作業負担を軽減し、短期間でコストを抑えたシステム導入を可能にするとしている。

 一方、イデア・コンサルティング株式会社、株式会社NS・コンピュータサービス、サンテック株式会社の3社が、2014年11月にOracle ERP Cloudを採用したことも発表された。

 このうちイデア・コンサルティングは、SaaS型ERP導入を検討するにあたり、オンプレミスとクラウドが共存するERPソリューションとして、特に、Oracle Financials Cloudのコンポーネントの1つである、会計・財務情報の評価・分析支援ツール「Oracle Fusion Accounting Hub Reporting Cloud Service」を評価。またNS・コンピュータサービスでは、中堅企業に向けた付加価値の高い製品である点を評価したという。

 サンテックでは、分析ツールや帳票ツールが自社内でも容易に使いこなせる点、今後予想される急激な変革にも柔軟に対応できるパッケージである点、クラウドサービスからアプリケーションメンテナンスを1社で提供している点を評価したとのことだ。

石井 一志