ニュース

NECとトレンドマイクロ、サイバー攻撃を自動防御するSDN対応ソリューション

迅速な初動対応の自動化と人為ミス削減などを実現

 日本電気株式会社(以下、NEC)とトレンドマイクロ株式会社は18日、SDN対応製品とセキュリティ製品を連携し、サイバー攻撃を自動防御するソリューションを共同開発したと発表した。ユーザー企業のシステム全体を俯瞰(ふかん)し、セキュリティリスクやサイバー攻撃を早期に特定した上で、SDNによって迅速な初動対応の自動化を実現するという。ソリューションは、2015年3月よりNECが提供する予定。

 このソリューションは、NECのSDN対応製品「UNIVERGE PFシリーズ」と、トレンドマイクロのセキュリティ製品「Deep Discovery Inspector」「Trend Micro Deep Security」を連携させて実現するもの。標的型サイバー攻撃における不正通信やWebサイトの改ざんなどを検知した際に、瞬時に通信を遮断するほか、端末などの検疫・隔離を実施し、セキュリティリスクに自動対処できるようにする。

 具体的には、Deep Discovery InspectorとDeep Securityによる、ネットワーク上のふるまい監視、不正プログラム感染や改ざんの検知などに基づいて、NECのSDNコントローラ「UNVIVERGE PF6800」がSDNネットワークを動的に制御し、不正なPC端末やサーバーなどの隔離・遮断、検疫、監視、および通信経路変更によるサービスの切り替えを自動化するとのこと。

 これにより、標的型攻撃などの高リスクなセキュリティインシデントに対して、迅速な初動対応が可能になる。また、検知から処置までが自動化されるため、人的な操作ミスの削減や、運用者のスキルに頼らない運用レベルの均一化を実現するとした。

 なおソリューションは、UNIVERGE PF6800、UNIVERGE PF5000シリーズ、Deep Discovery powered by Express 5800、Trend Micro Deep Securityといった構成で、850万円(税別)からの予定。NECは、主に個人情報を取り扱う官公庁や自治体、民間企業向けに提供する考えだ。

石井 一志