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明治フレッシュネットワーク、NECの高信頼IaaSへ中核システムを移行

コストを約2割削減、分析ツールも移行

 日本電気株式会社は20日、明治フレッシュネットワーク株式会社が、クラウド基盤サービス「NEC Cloud IaaS」を採用したと発表した。販売物流・請求管理といった基幹基幹システムや、販売データ分析、WMS(倉庫管理システム)の基盤として利用するという。

 明治フレッシュネットワークは、明治グループにおいて牛乳・乳製品などの卸売りを行う企業。2013年4月に、傘下の販売会社8社を合併したことに伴い、自社システムを単独で運用していくことになった。そのため、少人数での効率的・低コストなシステム運用が必要になっていたほか、今後の事業変化に備えて柔軟にシステムを変更できる基盤も求められていたという。

 そこで同社では、販売データ分析、WMS、基幹の各業務システムの基盤を、段階的に「NEC Cloud IaaS(HA)」に移行することにした。この移行により、既存のシステム機能を支える性能と可用性を保ちながら、システム機能の統合などによりサーバーの集約・共有化を進める計画で、サーバー台数を半減するとのこと。また、オンプレミスでの構築と比べ、導入・運用コストを約2割削減するという。

 第1弾として10月から、販売データ分析システムを移行して利用開始しているほか、2014年度中にWMSを、2015年度中に基幹システムの基盤を順次移行する予定だ。

 また今回の移行にあわせ、NECのデータ活用/情報分析ソフト「InfoFrame Dr.Sum EA」を販売データの分析に採用し、従来は用途別に利用していた分析ツールを統合した。これにより、数億件規模の大量の販売データを、商品・地域・販売先別などさまざまな観点で高速に分析できるようになったとのこと。

 なお、IaaS基盤やビッグデータ分析ツールの提供、システム移行に伴うアプリケーションの改修などは、NECがワンストップでサポートを提供する。さらに販売データ分析、WMS、基幹の各業務システムの移行を並行して実施することで、約1年半という短期間での移行を計画しており、既存システムと新システムの並行運用期間を短縮して、システム維持コストの低減を目指すとしている。

石井 一志