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「長距離無線通信」で露地栽培の生産性向上へ、千葉県で実証実験

NTT東日本、NEC、和郷園の3社

 NTT東日本、NEC、和郷園(千葉県香取市の農事組合法人)は共同で、農家の生産性を向上させる効率的な農場監視システムを実現すべく、農業ICTソリューションの実証実験を開始する。

 従来、農業ICTは温度・湿度計測センサーを農場に設置し、それらを結ぶ通信ネットワークを構築して、データ収集および見える化するのが一般的。ところが、露地栽培の農場では、センサーやネットワーク機器の電源確保や、飛び地になっている農場間の通信ネットワーク確立が課題となっている。

 本実証実験では、NTT東日本が提供する長距離無線通信が可能なセンサーネットワークと、NECの農業クラウドサービスを活用して、これら課題に挑む。

 実験内容は、露地栽培の農場に設置したセンサーから温度・湿度・照度データを収集し、クラウド上に蓄積。環境情報をスマートデバイスなどで簡単に確認できるようにする。ポイントは、センサーネットワークの通信距離を最大数kmクラスとすることで、農場管理事務所から遠く離れた農場、飛び地となっている農場からでもデータ収集できるようにする点。センサーもソーラー発電のみで動作可能にすることで、電源確保の課題を解消するという。

実証実験イメージ

 この仕組みにより、データ検証や効果的なデータ利活用の方法を検討し、2015年度をめどに農業ICTソリューションとしての事業化・商品化を目指す。実現すれば、霜害などの予防のために従来手作業で行っていた微気象情報(温度・湿度・照度)の収集が自動化され、農家の生産性向上が期待できるとしている。

 実証実験を進めるに際しては、和郷園から農業に関する専門的な助言を採り入れ、現場にマッチした仕組みとする。

 実施場所は和郷園が管理する農場。実証期間は2014年10月〜2015年8月(予定)。

(川島 弘之)