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Hadoop×インメモリ×ビッグデータで新薬開発、塩野義製薬とSASが共同研究

 SAS Institute Japan株式会社(以下、SAS)は、塩野義製薬株式会社と共同研究プロジェクトを開始した。SASのHadoop対応製品「SAS In-Memory Statistics for Hadoop」を医薬品開発情報基盤として活用し、新薬の開発や安全性研究の効率化を目指す。

 プロジェクトの目標は、医薬品開発にビッグデータおよびオープンデータを本格的に活用することで、新薬の開発や安全性の研究を効率化すること。

 塩野義製薬は、データマネジメント、統計解析業務プロセスの最適化、グローバルな統計解析システムの構築を通じて、社内における臨床試験データの標準化・再利用性の実現に取り組んできた。また、オープンデータも組み合わせた研究開発も推進している。しかし、既存のシステムでは処理能力に限界があり、大量データに対しての統計解析処理の効率化が急務に。

 今回のプロジェクトでは、ビッグデータ・オープンデータ分析のさらなる効率化を目指し、SASのインメモリ技術「SAS LASR Analytic Server」を活用する。塩野義製薬は数十年来のSASユーザーで、4月に発表された「SAS In-Memory Statistics for Hadoop」も早速導入を決め、それに伴いSAS Japanとの共同研究プロジェクト発足と相成った。SAS Japanは医薬品開発情報基盤を構築するためのアドバイザーとしてプロジェクトに参画し、テスト評価環境構築、技術支援、業務課題解決に向けたアドバイスなどを担当する。

 「SAS In-Memory Statistics for Hadoop」を活用することで、Hadoopクラスタ上でデータをメモリに保持した分散並列処理が可能となり、インタラクティブな分析環境が実現する。また、複雑なプログラミング言語を使用する必要がないため、使い慣れたSASの分析ツールが利用できる。

 新たな環境にて、(1)衣料品開発におけるビッグデータ・オープンデータ活用に向けた、組織・業務プロセス・データ・システム観点での課題と改善機会の特定、ならびにアクションプランの立案。(2)安全性シグナル検出ダッシュボード、医薬品間のネットワーク・メタアナリシスなど、ビッグデータ活用の組織内外での普及・定着化に向けたサンプルレポートの開発。(3)医薬品開発への利用価値と利用容易性の観点からのオープンデータ評価――の3点を目指す。フェーズ1として、2014年10月〜2015年3月に研究課題の取りまとめなどを完了させる予定。

(川島 弘之)