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ディーコープ、購買支援サービスのDB基盤に「Oracle Database Appliance」採用

 日本オラクル株式会社は2日、ソフトバンク・グループのディーコープ株式会社が、購買支援サービス向けのデータベース基盤として、Oracle Database Enterprise Editionを搭載したエンジニアド・システム「Oracle Database Appliance」を採用し、稼働開始したと発表した。導入支援は、ソフトバンク・テクノロジー株式会社が行っている。

 ディーコープは、買い手企業と売り手企業の購買活動を支援するコンサルティング企業。顧客の購買プロセスを見直して、購買コストの削減や調達要件の適正化を実現するためのサービスを提供している。その購買支援のオンラインサービス「@Dee」では、Oracle Database Standard Editionを使用した複数のデータベースで運用していたが、ユーザー数および取引の拡大に伴って、ディスクI/Oの性能低下に起因するパフォーマンスの課題が発生していた。

 そこでディーコープでは、一般的なx86サーバーやクラウドサービスを含めて新データベース基盤を検討。その結果、分散していたデータベースを統合し、パフォーマンスの改善、災害・障害時におけるデータ保護、セキュリティ強化を実現するため、Oracle Database Applianceを採用したという。

 採用の決め手になったのは、ハードウェアからソフトウェアまでを日本オラクルがワンストップでサポートする点。既存システムでは複数ベンダーの製品を組み合わせてシステム構築をしていたため、問題の切り分けなどに苦慮していたが、ディーコープでは、こうした点が解消することにより、顧客に対して、より高品質なサービスを提供できるようになることを期待している。

 また新データベース基盤は、IDCフロンティアのデータセンターおよびクラウドサービス、データセンター間ネットワークを採用し、東京・福岡・福島の3拠点で稼働しているとのこと。具体的には、東京と福岡のデータセンターにそれぞれOracle Database Applianceを設置して災害対策構成を組んでいるほか、福島のデータセンターにあるクラウド環境へ、遠隔バックアップを実施し、シームレスなシステム稼働と、災害および障害に対する高い可用性を実現したとしている。

 今回はあわせて、災害・障害時におけるデータ保護に対して、Oracle Database Enterprise Editionの機能である「Oracle Real Application Clusters One Node」と「Oracle Data Guard」を、データ増に伴うパフォーマンス改善に「Oracle Partitioning」を、パフォーマンス管理改善のために「Oracle Enterprise Manager Diagnostics Pack」および「Oracle Enterprise Manager Tuning Pack」を、セキュリティレベル向上のために「Oracle Advanced Security」を、それぞれ採用した。

石井 一志