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伊藤忠、次世代ICT基盤にOffice 365とBizホスティング Enterprise Cloudを採用

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)と日本マイクロソフト株式会社は26日、伊藤忠商事株式会社(以下、伊藤忠)が、「顧客重視の姿勢を支えるためのより効率的な働き方改革」の一環として、同社の従業員が世界中から利用するクラウド型コミュニケーション基盤「次世代ICT基盤」の一部に、NTT Comの「Bizホスティング Enterprise Cloud」や日本マイクロソフトの「Office 365」を採用したと発表した。

 伊藤忠では、より効率的な働き方を実践する取り組みとして、20時以降の残業を原則禁止する朝型勤務制度を2014年5月に正式導入しているが、特に、実質的な勤務時間の短縮と生産性向上の実現においては、社員の意識改革と同時にそれを支えるICT基盤の導入が不可欠と判断し、今回の導入に至ったという。

 具体的には、ユニファイドコミュニケーション機能(Lync Online)、社内SNS機能(Yammer)、社内外との情報共有・整理・管理機能(SharePoint Online)を6月より、メールと予定表の統合機能(Exchange Server/Exchange Online)を8月より順次利用開始している。利用規模は、伊藤忠の全従業員を含む約6000ID。

 これらの機能はすべてクラウド上で提供され、インターネット経由、および伊藤忠拠点内のLAN環境双方からのアクセスに対応する。また、ほかの機能と比べて機密性の確保と細やかな運用が必要となるメール・予定表の統合機能については、プライベートクラウド環境(Bizホスティング Enterprise Cloud)をメインに、Office 365によるパブリッククラウド環境をバックアップとするハイブリッド構成を採用。利便性と堅牢性の両立を実現したとのこと。なお、メールデータは常にバックアップ側のOffice 365に転送され、災害時などにはこのデータを利用できる。

 なお伊藤忠では、この次世代ICT基盤を海外およびグループ会社へも展開し、伊藤忠グループ全体の競争力向上につなげていく予定だ。

石井 一志