ニュース

「NVIDIA CUDA 5.5」が公開、ARMプラットフォームを初サポート

 米NVIDIAは18日(ドイツ時間)、並列コンピューティングのプラットフォームおよびプログラミングモデルである「NVIDIA CUDA」の最新版を公開したと発表した。ARMベースのプラットフォームが初めてサポートされている。

 CUDAは、GPU向けのC言語の統合開発環境で、コンパイラやライブラリなどから構成される。最新版となる「CUDA 5.5リリース候補版」を活用すると、プロセッサ・エコシステムが拡大しているARMプラットフォームでも、GPUアクセラレーテッド・コンピューティングを活用できる。

 特徴としては、ARMプラットフォームのネイティブサポートのほかに、パフォーマンスや生産性を高める新しい機能を数多く搭載した点。

 具体的に、Hyper-Qサポートを拡張し、各種Linuxシステムにおいて複数のMPIプロセスにまたがる形でHyper-Qが活用できるようになった。MPI作業負荷の優先順位付けも可能となり、アプリケーション全体の実行を最適化することが可能に。

 x86における高速クロスコンパイルもサポート。x86プロセッサ上のARMコードをコンパイルし、コンパイルが完了したアプリケーションをARMへ移動するという形が可能になるため、大規模アプリケーションの開発期間を短縮できるという。

 このほか、さまざまなプログラミングツールやGPUアクセラレーション対応数学ライブラリ、x86ベースやARMベースのプラットフォームに関する各種ドキュメントなどが用意されている。

川島 弘之