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KDDIウェブコミュニケーションズ、“クラウド電話API”Twilioの国内提供を開始

 KDDIウェブコミュニケーションズ(KWC)は4月17日、米Twilioが提供するクラウド電話API「Twilio」の国内での提供開始を発表した。

 発表とタイミングを合わせ、同社は都内でイベント「Twilio JAPAN SUMMIT」を開催した。イベントでは米TwilioのCEO、ジェフ・ローソン氏が特別セッションを行ったのに続き、KWCのTwilio事業部 ゼネラルマネージャーの小出範幸氏が「Twilio日本版の狙いとサービス概要」と題する講演を行なった。

 ジェル・ローソン氏の講演は“ソフトウェア人”(Software People)に向けたメッセージとでも言うべき内容で、クラウドインフラによってコミュニケーションサービスを実現するTwilioの機能を踏まえた上で、「あらゆる産業で、ソフトウェア人によってユーザーエクスペリエンスが再構築されている」とし、開発者に向けて「ソフトウェアの力によって我々が世界を変えていくんだ」と熱く語りかけた。

 このメッセージを受けた小出氏の講演も、単なる新サービスの紹介というものではなくローソン氏と同様の熱を帯びており、両社がビジョンを共有するパートナー関係であることをうかがわせるものだった。

KDDIウェブコミュニケーションズの小出範幸氏

 Twilioのサービスを端的に表現すると「Webと電話をつなぐAPIとプラットフォーム」であり、かつては専用デバイスである「電話機」を通じて電話していたのが、ソフトウェアによって通話機能が実現できることでより高度なユーザーエクスペリエンスを提供できるようになり、アイデア次第でこれまでなかったような新しいサービスを実現できる。

 KWCでは従来、同様のコンセプトに基づくサービス「boundio」を提供していたが、Twilioの方がより広範な機能をカバーすることから、boundioの新規サービス受付は前日の4月16日をもって終了している。なお、サービス利用料金もboudioよりも低価格に設定されている。

 最後に小出氏は、開発者に向けて「電話APIを使って世の中の課題を解決する新しいサービスやアプリケーションを作って頂きたい」と語りかけて講演を終えた。

Twilioの概要
従来提供してきた「boundio」は受け付け終了
発着信料金

(渡邉 利和)