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リコー、55v型ワイド液晶のコラボレーションツール「リコー インタラクティブ ホワイトボード D5500」発表会レポート

リコー インタラクティブ ホワイトボード D5500

 株式会社リコーは29日、オフィスなどさまざまな場所における会議やブレーンストーミングなどのコラボレーションを円滑にするツールとして、新たにディスプレイタイプの「リコー インタラクティブ ホワイトボード D5500」を、2月5日より発売すると発表。ここでは、その製品発表会の模様をレポートする。

 「リコー インタラクティブ ホワイトボード D5500」は、55v型ワイド(フルHD対応、LEDバックライト搭載)の大型液晶タッチパネル(光遮断方式)に、さまざまなホワイトボード機能を搭載したコラボレーションツール。その場に集まったメンバーが、PCやタブレット端末、スマートフォンなどの情報機器を同製品に接続するだけで、1つの大画面を見ながら共同作業をすぐに始めることができる。

 新製品を発売する狙いについて、リコー グローバルマーケティング本部 本部長の野中秀嗣氏は、「当社では現在、ドキュメント、ITサービス、コミュニケーションの3つのビジネス領域において、各種ハードウェア、ソフトウェア、サービスを組み合わせ、当社ならではの付加価値ソリューションを提供している。今回のコラボレーションツールは、その中のコミュニケーション領域にラインアップされる製品で、表示、書き込みから共有まで、さまざまな場所におけるコラボレーションを円滑化することができる。これにより、ビジネスの現場で多様化するコミュニケーションに対応し、データ入力から出力までトータルにサポートするソリューションを実現する」としている。

リコー グローバルマーケティング本部 本部長の野中秀嗣氏
リコーの3つのビジネス領域

 新製品の機能は、「映す」、「書く」、「共有」の大きく3つに集約される。まず、「映す」機能としては、独自開発のコントローラーを本体に内蔵しており、電源を入れるだけですぐに書き込みが開始できる。スタンバイ時に画面をタッチすると、わずか5秒で復帰するため、待機時間のストレスもなく利用できる。「また、接続する側のPCやタブレット端末などへのアプリケーションソフトのインストールは不要。特定のOSに依存しないた、ケーブルを接続するだけで、Windows環境はもとより、MacintoshやiOS環境などさまざまなデバイスの映像を取り込むことができる。さらに、表示した映像の上からペンでそのまま書き込むこともできる」と、リコー NA事業部 PJ・UCS事業センター 所長の花井厚氏は説明する。

リコー NA事業部 PJ・UCS事業センター 所長の花井厚氏
「リコー インタラクティブ ホワイトボード D5500」の機能概要

 「書く」機能では、誰もが自然にペンを取り、コラボレーションを進められるよう、ペン先の動きへの追従性を高め、アナログ形式のホワイトボードのようなスムーズな書き心地を実現した。「圧倒的な手書き性能を実現するために、新製品にはリコーの独自技術が活用されている。視差のズレを低減し、高速できれいな線を描く独自の画像処理技術によって、細かな字でも書き込む人のイメージ通りに、切れのよい書き心地を実現している。また、専用ペンは、ペン尻が消しゴム機能になっているため、ワンタッチでひと筆分を消すことができる」(花井氏)という。

 「共有」機能では、ネットワークを経由した遠隔拠点とのコラボレーションを最大4拠点で行うことが可能。書き込み内容もリアルタイムに共有することができるため、遠隔拠点とも充実したコミュニケーションを図ることができる。また、二画面表示機能(ピクチャーインピクチャー)を搭載し、RICOH UCSなどテレビ会議システムの画面とホワイトボードの画面を同時に表示することが可能。これにより、遠隔拠点の相手と会話をするだけでなく、表示画面の共有、さらには書き込み内容も同時に共有することができる。

 このほかの特徴として、開発初期からエスノグラフィーの手法を活用し、シンプルなユーザーインターフェイスを追及。誰でも直感的な操作で簡単に使用できるようにした。また、表示されたPCなどの画面と手書きで書き込んだ内容を合わせてPDFファイルを生成可能。生成したPDFファイルは、特定のメールアドレスに直接送信したり、USBメモリに保存できるほか、同社のデジタル複合機の「Mail to Print」機能を利用することで、PCを経由することなく印刷することもできる。

 ホワイトボード本体の税別価格はオープン。オプションとして、「リコー インタラクティブ ホワイトボード ペン タイプ1」(1万6800円)、「リコー インタラクティブ ホワイトボード スタンド タイプ1」(オープン価格)、「リコー インタラクティブ ホワイトボード リモートライセンス タイプ1」(10万円)を用意している。2013年度の販売目標は1800台。

(唐沢 正和)