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日本クアンタム、アーカイブ向けのオブジェクトストレージ「Lattus X」

 日本クアンタムストレージ株式会社(日本クアンタム)は7日、ワイド・エリア・ストレージ「Lattusシリーズ」を発表した。第1弾としてアーカイブ用途向けストレージ「Lattus X」を提供する。

 Lattus Xは、アーカイブ用途向けのオブジェクトストレージ。HTTP RESTを介してデータのアーカイブや取り出しを行うことが可能で、500TBから数百PBまでのデータを収納できるスケーラビリティを持つ。また、CIFS/NFSをサポートするため、NASとして利用することも可能だ。

 さらに、「高密度のデータになればなるほどビットエラーに対して脆弱であり、復元するにも手間がかかる」(米Quantum ワールドワイド・ビッグデータ・マーケット・デベロップメント バイスプレジデントのランス・フキル氏)点を考慮。「宇宙でも利用されている成熟した技術『ファウンテン符号化アルゴリズム』を採用しており、(保管する)データの損失が起こらないようにしている」という。

Lattus Xの特徴
米Quantum ワールドワイド・ビッグデータ・マーケット・デベロップメント バイスプレジデントのランス・フキル氏

 具体的なハードウェアとしては、内部に最大36TB分のHDDを搭載可能なストレージノード「S10」、REST APIによるアクセス機能を提供するコントローラノード「C10」、CIFS/NFSとしてのアクセス機能を提供するネットワークノード「A10」の3つに分かれており、これらを組み合わせて製品を構成する。

 この製品が“ワイド・エリア・ストレージ”と銘打たれている最大の特徴は、これらのノードを広域に分散配置できる点。フキル氏は、「ノード間接続はすべてTCP/IPを介して行われるので、膨大なデータをさまざまな拠点に分散配置することも可能だ」と述べた。

 価格は、「S10」×20、「C10」×3、「A10」×1、内部ネットワークスイッチ×2といった最小構成(500TB)で6750万円(税別)から。

主に3つのコンポーネントから構成される
各コンポーネントを分散配置可能だ

(石井 一志)