サン電子、3G対応のLinuxゲートウェイ「Rooster-GX」開発へ
サン電子株式会社は26日、モバイルデータ通信機能を備えた、遠隔監視業務などに適した小型のLinuxサーバー製品「Rooster-GX」を開発すると発表した。発売時期は2013年3月になる予定で、価格は7万円から。
これまで同社では、自動販売機や監視カメラの運用に向けた、データ通信端末を装着できるルーターを提供してきた。そうしたサン電子の通信機器を導入する企業では、自動販売機などの機器から得られるデータを蓄積、本社側へ送出するためのサーバーを利用するケースが少なくない。今回、サン電子では、これまで培ってきた通信モジュールやルーターのノウハウをもとに、導入企業が運用するサーバーを組み合わせて、新たに「Rooster-GX」を開発することになった。
OSはLinux(Kernel 2.6)で、インターフェイスとして、イーサネット(10BASE-T/100BASE-TX、各2ポート)やRS-232シリアルポート、USB 2.0(ホスト)を搭載するほか、ファーウェイ製3G通信モジュールを内蔵する。バッテリーは装備せずコンセントから電力を得る形。大きさは33×91×114mm、重さは約500g。ストレージとしてmicroSDカード(最大32GB)が利用できる。
データロガーと3G通信が一体化し、さらにサン電子側では3G通信機能をサーバー上のアプリケーションから利用できるよう、APIを用意する。また、前日に出資を発表したインヴェンティット社の遠隔監視プラットフォーム技術を用いて、「Rooster-GX」の死活監視、遠隔による診断、設定などの遠隔変更などが可能となっている。このほか、導入企業の要望に応じてハードウェアの拡張も可能とのことで、Wi-FiやZigBeeなどの機能を備えた拡張ボードが想定されている。