国内クライアント仮想化市場、2016年には7715億円へ拡大、XPのサポート切れも一因~IDC Japan予測
国内クライアント仮想化ソリューション市場 ソリューション別売上額予測、2011年~2016年(出典:IDC Japan) |
IDC Japan株式会社は7日、国内クライアント仮想化ソリューション市場に関する分析結果を発表した。2011年下半期(7月~12月)の実績調査をもとにしたもので、それによると、2011年の同市場は前年比31.7%増の2493億円。今後2016年までは年間平均成長率(CAGR)25.3%で成長する見込みで、2012年は前年比49.5%増の3728億円、2016年には前年比17.7%増の7715億円へと拡大するという。
IDC Japanの予測によれば、2011年の法人向けクライアント端末における仮想化導入率は16.6%にとどまっているが、これが2012年には20.6%へ、2016年には46.6%へと拡大する。この市場拡大の要因として、2012年以降は大規模導入および追加導入案件が増加すること、またWindows XPのリプレース需要を想定しており、特にWindows XPについては2014年にサポートが切れることから、そのタイミングでWindows XPアプリケーションを仮想化環境へ移行する機会が増える、あるいはWindows 7/Windows 8へ移行する代わりにクライアント仮想化環境を検討する、と予測している。
さらに、クラウドサービスであるDaaS(Desktop as a Service)への拡張、モバイル端末への仮想化が加わり、市場は大きく拡大するとのことで、今後のクライアントデバイスには、ユーザーが認識しないレベルで仮想化技術が組み込まれ、浸透していくとの予測を示している。
一方で、国内クライアント仮想化ソフトウェア市場の2011年における出荷ライセンス数は、前年比27.6%増の94万ライセンス。これが、2012年には前年比44.9%増の136万ライセンスへ、2016年には同20.1%増の302万ライセンスへ増加するとみられており、2011~2016年のCAGRは26.2%と、高い成長が見込まれるとした。
この中でも特に高い伸びが期待されているのがデスクトップ仮想化で、同期間のCAGRは52.0%にも達し、2016年には177万ライセンスに達し、クライアント仮想化の中で58.8%を占めるとみられている。