富士通、スパコン「京」などで培ったものづくりのノウハウを外販～「ものづくり革新隊」

　富士通株式会社は5月8日、スーパーコンピュータ「京」や各種サーバー、パソコン、スマートフォンなどの製造で培った富士通グループのノウハウ、ツール、人材を結集し、製造業の顧客企業に外販する「ものづくり革新隊」を立ち上げると発表した。今後3年間で関連ビジネスも含め1000億円 の売上を目指す。

　「ものづくり革新隊」の具体的なサービスとしては、現場を熟知したベテラン人材による「ものづくりエキスパートサービス」、現場で使い込んだICTソリューションや生産設備などの「ものづくりツール」、高度な専門業務の受託や工場共通運用業務のBPOなどの「ものづくり受託サービス」を、2012年10月より、順次提供する。

　富士通は、ものづくりの全領域をICTでつなぐとともに、「ものを作らないものづくり（デジタルモックアップ）」、「フレキシブル生産（標準化・自動化）」、「ものづくりモニタリング」などの先端ICT技術を駆使。開発期間の短縮や生産性の追求、グローバルな開発・生産拠点を活用した柔軟性の高い開発生産プロセスを確立することで、顧客企業のものづくり革新を支援するとしている。

　サービス提供にあたり、モデル工場として、スーパーコンピュータや各種サーバーを製造する株式会社富士通ITプロダクツ、携帯電話の開発・製造を行う富士通周辺機株式会社、「出雲モデル」をはじめノートパソコンの生産拠点である株式会社島根富士通を公開し、富士通グループのものづくり現場の視察機会、およびものづくり革新推進部門や現場の推進者の実践的なノウハウを提供する。モデル工場は今後順次拡大する予定だ。