シャープ、業務用80V型タッチディスプレイ「BIG PAD」
シャープ株式会社は1月10日、オフィスや教育現場における電子黒板やテレビ会議用ディスプレイ用途向けの業務用80V型タッチディスプレイ「BIG PAD」(型番:PN-L802B)を発売すると発表した。価格はオープンプライス。
「BIG PAD」を使ってプレゼンテーションを行うシャープ株式会社 ビジネスソリューション事業統括 中山藤一氏 |
「BIG PAD」のサイズは約1880×1157×135mm(幅×高×奥行)で、たたみ約1畳分の大きさに相当する。昨年発表した70V型タッチディスプレイ(PN-L702B)と比べ面積比で約1.3倍の80V型液晶を採用した。
液晶パネルの最大輝度は300cd/平方メートル、視野角は左右160度、上下160度。最大解像度は1920×1080ピクセル、バックライトは直下型LEDを採用。タッチパネルの検出方式は、60V型と70V型では赤外線遮断検出方式を採用したが、80V型ではディスプレイが大きすぎるため、カメラの画像から座標を割り出す赤外線カメラ方式を採用している。
ビジネスソリューション事業統括 中山藤一氏は「スマートフォンやタブレットの使いやすさとPCの高機能の両方を兼ね備えた製品を目指した」と開発の狙いについて語り、シャープ創業100周年にあたる2012年に、文具から始まった創業者の意志を受けつぎ、現代の事務用品としてBIG PADで新しい価値を創造していきたいとコメントした。
また、2009年秋に予定より半年前倒しして稼働を開始した堺の工場で生産する3130×2880mmの液晶パネルでは従来のパネルよりもずっとロスの少ない形で80V型ディスプレイを切り出せるため、大型ディスプレイでも80インチクラスで競合となるプロジェクターと競争力のある価格で提供できると述べた。
中山氏によると、開発の際は消費電力にこだわり、80インチながら260Wという低消費電力を実現したほか、タッチディスプレイとしてのタッチの応答性・追従性にこだわり、通常70~100msであるところ、40msとなっており、かなり改善したという。
中山氏は「大型ディスプレイは昨年で100万台くらいのマーケットになっており、2012年には1.5~2倍程度のペースで伸びると考えている。早期に10万台を達成し、100万台出荷を目指していきたい」とコメント。「BIG PADはアプリも入れた形で販売する。ソリューションを開発しながらさまざまな用途を提案することで、市場を拡大していきたい」と意気込みを語った。
海外市場への販売については、「すでに60/70インチの大型液晶ディスプレイは販売しており、80インチは2月のアメリカ市場投入を皮切りに順次拡大、海外の販売網のあるところでは全域で展開を行う」とコメントした。
シャープでは10日から米国で開催されているコンシューマ向け電機製品の展示会「International CES」にブースを出展、BIG PADを展示する。
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