日本IBM、世界共通クラウドサービスを強化~仮想マシンの移動機能や新料金体系などを提供


 日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)は29日、企業向けの世界共通パブリッククラウドサービス「IBM Smart Business Cloud - Enterprise」の機能を拡張すると発表した。データセンター間での仮想マシン移動機能や、新たな料金体系の追加などが行われている。これらの強化は12月5日より提供開始となる予定。

 「IBM Smart Business Cloud - Enterprise」は、世界6カ所(米国2カ所、カナダ、ドイツ、日本、シンガポール)のIBMデータセンターを連携・統合して運営しているクラウドサービスで、世界中どこからでも同じクラウドサービスを利用できるという。

 今回の機能拡張では、まず、ファイアウォール専用の仮想サーバーイメージを提供する。これを用いると、パケットフィルタリングやポートフォワーディングなど、ファイアウォールとして必要な機能を備えた仮想マシンを、容易に構築できるようになるため、仮想サーバーのセキュリティを一層強化できるとした。

 また、ユーザーが独自にカスタマイズした仮想マシンイメージを、拠点をまたがって移動できるようになったほか、OSを含めた仮想マシンイメージをユーザーが作成し、クラウド環境へアップロードする機能も提供される。

 さらに、仮想サーバーが稼働したままの状態でストレージを切り離して、ほかの仮想サーバーへ接続できるようにしたほか、サイズの上限を、従来に比べ5倍となる10TBへ変更。設定可能なストレージサイズも従来より柔軟になったとのこと。

 なお今回は同時に「IBM Smart Business Cloud - Enterprise」の料金体系も拡充され、「OSを含めて1時間10円から」だった料金に加えて、「OSを含まず1時間7円から」で提供する、新たなプランが追加されている。

関連情報