富士通、WebアプリをExcelで作成できるソフト「RapidWebSS」


 富士通株式会社と富士通アプリケーションズ株式会社は10日、簡単にWebアプリケーションを作成できるソフト「RapidWebSS(ラピッドウェブ エスエス)」を発表した。同日より販売・出荷を開始する。価格は9万8000円(税別)。

 RapidWebSSは、Webアプリケーションの開発を容易に行えるソフト。簡易的なワークフロー、顧客管理、商談管理、要望管理など、Excelで管理しているようなさまざまなオフィス業務、あるいは基幹業務システムの機能補完といった使い方を主な対象とする。

 ソフトは、x86サーバーにインストールするサーバーソフトとして提供され、ユーザーがExcelを用いて操作すると、半日程度でアプリケーションを作成でき、一度作成した後の仕様変更にも対応。また用意されているテンプレートを利用すれば、さらに作成期間を短縮し、1~2時間でのアプリケーション構築も可能になる。テンプレートは、旅費精算、立替精算、備品借用申請、アンケート調査、健康管理シート、日報週報、顧客管理、商談管理、要望管理、Q&A管理、出欠確認、日程調整、屋上会議の計13種類が提供される。

 作成されたWebアプリケーションはx86サーバー上で動作しているので、ユーザーは自身のPCからネットワーク経由でアクセスする仕組み。サーバー上にある入力画面「入力フォームシート」を呼出して、各種情報を入力後、保存ボタンを押すと、やはりサーバー上にある「集計表」へデータが記録・蓄積される。

 またアプリケーションを作るための具体的な作業としては、Excelの機能/マクロを使った入力フォームシートの作成と、集計表の定義作業が大半を占めるとのこと。入力フォームシートの作成では、新規作成以外に、オフィス業務で今使っているExcelフォーマットをそのまま利用することもできる。一方、集計表の定義では、入力フォームシート内の「DataMappingシート」と集計表のカラム名を一致させていくと、Excel入力フォーム画面から入力されたデータが、集計表(スプレットシート)の各カラムに、情報として記録されるようになるという。

 対応プラットフォームは、サーバー側が、Windows Server 2003 R2 SP2以降、Windows Server 2008 SP2以降で、Internet Information Servicesと.NET Framework 3.5 SP1以降も必要になる。クライアント側は、Windows 7 Professional/Enterprise/Ultimate SP1以降、Vista Business/Enterprise/Ultimate SP2以降、XP Professional SP3に対応し、Excel 2010/2007/2003、Internet Explorer 8.0/7.0の環境で利用できる。

 なお、x86サーバー環境は、オンプレミスのほか、富士通グループが運営するデータセンター内のクラウド環境も利用でき、今後はSaaSとしての提供も予定するとのことだ。

 富士通では、今後3年間に1000本の販売を目標としている。

【15時30分 更新】
追加情報に基づき、記事内容を一部変更いたしました。


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(石井 一志)
2011/8/10 12:03