SAS、ビッグデータへの対応を強化した分析プラットフォーム新版「SAS 9.3」


 SAS Institute Japan株式会社は2日、分析プラットフォームの新版「SAS 9.3」を発表した。膨大かつ増加し続けるデータ(ビッグデータ)のに対する分析機能が強化されており、企業のより迅速な意思決定を支援するという。国内での提供開始は、2011年第3四半期を予定する。

 新版では、あらゆるビジネス上のトランザクション、ソーシャルメディア、位置情報、マルチメディアなどから発生する、膨大な量の構造化および非構造化データを処理できるようになったため、データサンプルからではなく、保有するすべてのデータを分析し、従来以上に正確な分析結果と洞察を導き出せるという。すでにこの機能は、オンライン旅行会社の米Expediaなどが利用しているとのことで、同社では、データウェアハウス(DWH)に格納された約200TBの顧客データとクリックストリームデータを分析している。

 また、未知のパターン、機会、洞察を発見する予測分析およびデータマイニング製品群、一貫性のある正確なデータをタイムリーに組織に提供する「SAS Data Management」、大量のテキストデータに埋もれた情報を最大化する「SAS Text Analytics」、計画を改善するために、将来起こりうる行動の範囲を理解する「SAS Forecasting」の機能も強化された。

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(石井 一志)
2011/8/2 17:57