富士通、Windows Azure向けのJava/COBOL実行環境などミドルウェア製品群を強化
富士通株式会社は29日、MicrosoftのパブリッククラウドサービスであるWindows Azure Platform(以下、Windows Azure)に対応したミドルウェア製品4製品を開発し、同日よりグローバルで販売すると発表した。JavaやCOBOLの実行環境や、オンプレミスとクラウドの一元管理機能などを提供するという。
従来、Windows Azureで展開されるアプリケーションは、Visual C#やVisual Basic .NETを開発言語として用いるのが一般的だが、企業の基幹システムではJavaとCOBOLの利用が約4割を占めており、基幹システムをWindows Azure上で稼働させる企業はまだ少ないという。
そこで富士通では、Windows Azure上でのJava/COBOLのアプリケーション実行環境を提供し、オンプレミスのシステムで利用しているJava/COBOLのアプリケーションを、Windows Azure上へ容易にマイグレーションができるようにした。Java(JavaEE6)については「Interstage Application Server V1 powered by Windows Azure」が、COBOLについては「NetCOBOL 運用パッケージ V1 powered by Windows Azure」提供される。また開発についても、JavaではEclipseに、COBOLではVisual Studioにそれぞれ対応しているため、使い慣れた環境でアプリケーション開発を継続できるとのこと。
加えて、オンプレミスのサーバーからWindows Azure上のジョブをスケジューリング可能にする「Systemwalker Operation Manager V1 powered by Windows Azure」を提供しオンプレミスからWindows Azure上のジョブ実行状況・結果を一元的に把握できる。さらには、「Interstage List Creator V1 powered by Windows Azure」を利用すれば、Windows Azure上で標準のPDF帳票の生成を行えるとした。
このほか、管理プラットフォームの新版「Sytemwalker Centric Manager V13.5」により、オンプレミスとWindows Azureの一元管理に対応したほか、「Interstage Information Integrator V10.2」を用いた、プログラムレスでのオンプレミスとWindows Azure環境のデータ連携も実現している。
なおこれらの製品は、富士通のデータセンターからWindows Azureを提供する「FGCP/A5」にも対応。Microsoftが展開する「Windows Azure Marketplace」からも販売し、グローバルに販売を展開する。
価格は、「Interstage Application Server V1 powered by Windows Azure」が55万円(税別)から、「NetCOBOL 運用パッケージ V1 powered by Windows Azure」が135万円(税別)から、「Systemwalker Operation Manager V1 powered by Windows Azure」が30万円(税別)から、「Interstage List Creator V1 powered by Windows Azure」が130万円(税別)から、「Systemwalker Centric Manager V13.5」が50万円(税別)から、「Interstage Information Integrator V10.2」が150万円より(税別)から。
さらに8月1日からは、FGCP/A5のWindows Azure対応ソフトウェアサービスとしても提供される。こちらの価格は、「Interstage Application Server Javaアプリケーション実行基盤」が2万7500円(税別)/ライセンス、「NetCOBOL COBOLアプリケーション実行基盤」が6万7500円(税別)/ライセンス、「Systemwalker Operation Manager ジョブ管理」が1万5000円(税別)/ライセンス、「Interstage List Creator 帳票出力」が6万5000円(税別)/ライセンス。