楽天証券、日本オラクルのデータベースマシン「Oracle Exadata」で基幹DBシステムを刷新
楽天証券株式会社と日本オラクル株式会社は6日、日本オラクルのデータベース・マシン「Oracle Exadata」を活用した、楽天証券の新基幹データベースシステムが稼働を開始したと発表した。
楽天証券では、2005年に到来した個人投資家による投資ブームに伴う取引の急増を発端とし、基幹データベースの安定稼働に向けた、システムの刷新が最大の経営課題となっていた。そこで2010年3月に、システムのさらなる安定的運用体制整備を目的とする、「Oracle Exadata」を活用した次期基幹データベース構築プロジェクトを発足し、2011年3月、新基幹データベースの稼働を開始したという。
今回のプロジェクトでは、データベース障害が発生した際にもサービスが継続できる環境の実現と、メンテナンス時間の短縮、夜間取引停止時間の短縮を大きな柱として、システム刷新を推進。そのソリューションとして、日本オラクルのミッションクリティカルアーキテクチャ「Oracle Maximum Availability Architecture」を導入した。
またこれに伴って、新システムのデータベース基盤を既存のハイエンドサーバーからOracle Exadataにあらためるとともに、Oracle Databaseのデータ保護機能「Oracle Data Guard」、データ統合技術「Oracle GoldenGate」を活用して、大規模システムの移行時などに発生しやすい障害への対策を強化している。
この結果、発注処理が最大200%、株価参照取引処理の時間が最大700%、それぞれ高速化したほか、夜間バッチ処理の時間を100分から60分に短縮できた。さらに、旧環境と比べて電力消費量を43%削減。開発体制や品質管理体制も強化されたとのことだ。
なお同プロジェクトの遂行は、新日鉄ソリューションズが担当している。